リチャside ページ19
リチャside
昨日末澤の手術を担当してもらった先生に話をしてもらうことに。
そもそも、病院に来ること自体が珍しいからちょっと緊張してんけど正門と通された真っ白な部屋に緊張が増す。
しばらくして、お医者さんが入ってきはった。
医者「お待たせしました。」
正門「いえいえ、こちらこそ急にすみません。末澤の同僚の正門良規です。」
「草間リチャード敬太です。」
医者「末澤さんの担当医になりました、森です。」
医者「末澤さんについてですね。」
「まだ目は覚めてないんですよね？」
医者「そうですね…。昨日の夜からこの部屋に来る前にも確認はしたんですが、血圧などの数値は全て安定してます。」
医者「ただ、昨日もお話しした通り、頭を強く打っているのでその影響で目が覚めるのが遅れる可能性があります。」
正門「体は元気になったけどってことですか。」
医者「そうですね。」
「…昨日、うちのメンバーに後遺症についての話をしてもらったと思うんです。」
医者「しました。」
「その可能性はどのくらいあるのかって分かりますか？」
医者「末澤さんの目が覚めない限り、断定はできないんですが、可能性は高いと思われます。」
「可能性が高い…。」
医者「……手術をした際、海馬や間脳…おおまかに言うと記憶を司る部分です。そこに近い血管から出血が見られました。なので、運動機能と言うよりは記憶に関する後遺症が残る可能性があります。」
正門「……誠也くんに会うことはできますか？」
医者「一応明日までは無菌室っていうところで様子を見ようと思ってはいるんですが、その外からなら大丈夫ですよ。」
「……正門。末澤のとこ行こか。」
正門「看護師さん、案内してもらえますか？」
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作者名：鶴 | 作成日時：2024年3月6日 0時
