誰が為 (ページ14)

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リチャside ページ14

リチャside

大晴も冷静になってきたみたいで、やっと周りが見えるようになったんかな。

大晴「あれ、他の３人はどこ行ったんですか？」

「…晶哉が泣きすぎて過呼吸なってもうて、意識飛ばしたから部屋用意してもらってん。そっちの付き添いに２人も行ったで。」

それを聞いた瞬間、今すぐそっちに行きたいって顔になった大晴やけどすぐに少し曇った顔になる。

……自分が行ったら俺が１人になるって心配やろな。

普段は猪突猛進することも多いけど、周りはよく見れる奴やから。

「行ってき？俺は大丈夫やから。病室がどこか俺も分からへんから２人にLINEするか看護師さんに聞きや？」

大晴「ありがとうございます。」

小走りでナースステーションの方に行った大晴を見送って、俺１人になる。

急に怖くなったけど、晶哉は最初この空気の中で俺らを待っとったんやって思ったら耐えられる。

……晶哉、まだ18歳やもん。

普段はイジられることも多いけど、結局は頼れる最年長が運ばれる姿とか、怖いに決まっとる。

でも、流石に不安やったからある人に電話を掛ける。

？「……もしもし？こんな夜にどうしたん？」

「……。」

？「リチャード？聞こえる？」

声を聞いた瞬間、なんか安心して声が出ぇへんくなった。

？「…間違い電話ちゃうもんな。リチャード？」

「…ごめん。……丈。」

丈「ごめん？……何かあったん？」