それでええから (ページ42)

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誠也side ページ42

誠也side

１ヶ月ぶりに会ったのに、俺よりsenaの方を構うからモヤモヤしてもうて。

手を止めさせて、つい口から出たのは「sena撫でんのおしまい。」って子どもみたいな言葉。

Aもビックリした後、可愛いなって顔してこっち見てくるし。

ホンマにAにカッコいいところ見せれてへんな。

A「何？senaにヤキモチ焼いたん？」

「何が悪いん？」

A「！何も悪ないけど、可愛いなって思って。」

「俺のこと誰やと思っとんねん。」

A「え、せーちゃん。」

「いや、そうやねんけど…。あー！もうええわ。ちょっと待っとって。」

不思議そうな顔をしたAをリビングに置いて、自分の部屋に行った。

お目当ては、ちゃんとラッピングされた有名ブランドの小さめの箱。

それを手に、リビングに戻ったら目があって心なしか嬉しそうな顔をするA。

そんなピュアな反応されたら、嬉しいし大事にしたくなるやんな？

「はい、これ。Aへのプレゼント。」

A「何？これ。」

「開けて？」

Aがラッピング開けとるのを見守る。

小さい頃と何も変わってへん丁寧な開け方。

A「これ…練り香水？」

「そう。俺のお気に入りのと同じやつ。」

A「いつも着けとるやつ？」

「そうそう。これ、他の人と会うときにつけて？」

A「なんで？」

「俺のものって印。」

我ながら独占欲強すぎやろって思うけど、今も顔を赤くして照れるAを見たらこのくらいせな心配やし。

…うん。独占欲だけじゃない。うん。