You side ページ28
Aside
突然やけど、今私はクラスの友達と化粧品売場にいます。
メイクに全く興味のなかった私がなぜこんなところにいるのか。
発端は昨日のお昼休みやった。
中高一貫やから、もう４年目の付き合いになる女子１人と男子４人の６人グループでご飯食べとってん。
急に、その１人の女友達の桜(さくら)が顔じっと見てきて。
「何、急に？笑」
桜「いや、前からずっと思っとったんやけど。」
「ん？」
桜「Aって全く美容とかに興味ないやん？」
「あー、やね。」
桜「お化粧とかせんと？」
「え〜…ほぼしたことない。笑」
桜「もったいない！！」
「え？笑」
桜「原石って言うか、そのままでも超可愛いけどさ！ お化粧したらもっと可愛くなると思うんよ！」
「変わらんよ。笑」
桜「いや！もうさ、自覚してや！」
そしたら男友達も口挟んできて、
虹太(こうた)「それは思う！Aめっちゃ可愛いいのに自覚ないからこっちが困るんよ。」
陸人(りくと)「そうそう。俺らが普段の生活でどれだけ他の男からA関連の話とか聞かされるか…。笑」
智也(ともや)「Aさんの好きなタイプ聞いて！みたいなの２日に１回あるよな。」
晴希(はるき)「ある！俺ら、ボディーガードみたいなもんよ？」
「え…そんなに？」
友『そんなに！』
「え〜…でもさ、みんな昔からそうやったん？」
陸人「うん。」
「中学から？」
智也「うん。」
「えっ！？ 初耳よ！？」
虹太「だって、言ってないし。 みんなで決めたんよAのこと守るか〜って。」
「へー…。」
桜「A彼氏できたんやろ！？」
「えっ！？！？」
桜「え！？ ほんとにできたん！？ カマ掛けただけやったんやけど。」
うわ…やったな、これ。
虹太「えっ！Aにも遂に春が来たー！！」
陸人「お祝いやー！」
晴希「これを機に化粧品とか買ってみたらよくね？」
智也「確かに！ 俺らも見てみたい！」
桜「じゃあ明日の放課後、みんなで行こ！」
そんな流れで今に至ります。←
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作者名：鶴 | 作成日時：2024年1月10日 0時
