それでええから (ページ11)

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You side ページ11

Aside

その後、お互いなにしてええか分からへんくなってとりあえずリビングに行った。

テレビで何か見る？ってなって、ソファに並んで映画を見ることに。

当たり前のように右側に座ってくれて、私が聞こえにくい状況を作らへんからそんなとこもええなって。

コメディ系の映画を流し見しながら、近況を話す。

誠也「部活楽しいん？」

「うん。中高一貫の中３生が、年齢で言うたら私が先輩やけど歴で言うたら向こうが先輩やからお互い敬語やねんな。笑」

誠也「俺らもあるわ。笑向こうの方が入所早いけど年下って感じやろ？」

「そうそう！でも、めっちゃ可愛い子がおって。河野くんって言うねんけど、懐いてくれとるんよ。」

その話をした途端、置いていた手にせーちゃんの手が重なった。

「えっ、どしたん？」

誠也「俺の前で、他の男の話せんとって。今は俺と２人だけの時間やろ？」

目を覗き込みながら、ニヤっと口角を上げて言うせーちゃん。

そんなこと今まで１回も言われたことないねんけど。

覚悟しときや？ってこういうこと？

……ギア入ったせーちゃん、ホンマにヤバイて。

こんなん意識するなって言う方が無理やろ。

プチパニック中の私に追い討ちを掛けるように手を繋いできて、フッって笑うせーちゃん。

誠也「照れすぎ。まだまだ始まったばっかやで？」