短！まちがいさがし【不死川実弥】

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…と、ここまでは良かった。

しかし今、私は猛烈に罪悪感に駆られている。結局、妊娠検査薬の判定はNOだった。多分、結婚式や旅行で慣れないストレスもあり遅れただけだろう。なんなら、先程から腰が痛くなってきた。







「…あのー、私明日の朝にはきてる気がするんですよね！」


『あ？…兎に角まだわかんねぇんだから大人しくしとけやァ。』


「いや、でもこの文明の発達した時代陰性って事はできてませ……、ん？実弥さん？」






眠りにつく前、いつも何でもない話をしながらこの暖かい胸に抱かれる時間が好きだ。

実弥さんは、いつも私のどうでもいい話を笑って聞いてくれる。でも、今日はなんだかー






「…実弥さん……？」


『煩ェ、…テメェ。』






いつまであの薬飲むつもりだ、耳元に囁かれたのは少し怒ったような、焦りを含んだ低い声。

ドキ、と心臓が跳ねた。やっぱり思ってたんだ。結婚したら、子供が欲しいと思うのは当たり前の事なのかもしれない。特にピルをやめて困る事もない。でも、私はー






「ごめんなさい。…勿論、実弥さんとの子供ならもし出来たら嬉しくて、きっと、可愛くてどうしようもないです…。」


『……なら、』


「でもまだもうちょっと、実弥さんを独占したいんです。…ダメですか？」






私を組み敷く大きな身体、揺れる白銀の髪。驚いたように見開かれた瞳には私が映っている。

その鋭い瞳も、その指先も、もっと…なんて噛み付くように唇を奪うその人に身を任せて、ただこの温もりをもう少しだけ独り占めしたいんだと答えるようにキスをした。


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