ハイスペック・バカップル 6 【荒北靖友/洋南大学】

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　お姫様週間も終わり、課題も全て終わった今。
　なにをするか？

「夏だ！」

「海だー！」

「砂浜じゃー！」

　神風さんが誘ったメンバー全員が集合し、私達は今――海にいる！

「神風さんも綾瀬も、変わらないな」

「前回一緒に行ったときもこんな感じだったよなぁ。ハハッ！」

「フッ！ 良い笑顔だな」

「今回は東堂の代わりにマチミヤが騒いでるヨォ……」

　福富さんや新開さんも誘ったらきてくれて、賑やかなメンバーが揃った。
　言いだしっぺの神風さん、金城さんと闘犬、それに福富さんと新開さん、そして靖友くんと私。
　駅からはレンタカー2台で移動してきて、遊ぶ準備はバッチリだ。

　闘犬の持ってきた水鉄砲のひとつを構えて、いざ、と砂浜にビーチサンダルを沈めたときにお腹にぐるりと腕が巻きついた。そのままゆっくりと、出発したはずのパラソルの下に連れ戻される。
　俗に言う『膝カックン』を喰らったのか、軽い振動の後にヒュッと真下に落ちるような感覚に陥る。
　私を支えた肌と油断しきった私の肌が、ペチン、なんて音を立ててぶつかった。
　頭上から聞き慣れた声と一緒に溜め息がひとつ落ちてきた。

「日焼け止め塗ってからァ！」

「どうせ流れちゃうもん」

「綾瀬、前回のことをもう忘れたのか」

「うっ……」

「少しは効果あると思うぜ？」

「うぅ……」

　前回はIHの打ち上げで先輩を含めて箱学のメンバーと、こことは別の海水浴場に行った。
　今日より凄い日差しが強かったからだと思うけど、全身が2週間ぐらいヒリヒリしていて、ろくにマネージャー業務もバイトも出来なかった過去がある。
　健康的な肌色になれると思って、オイルは塗らなかったけど焼くつもりだった。だけど、赤くなるだけ。
　今回はぺたぺたと日焼け止めを塗られることとなった。

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