優しい彼氏との別れ方【三ツ谷隆】

おねがい33 ページ33

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Aが盛大にクシャミをした。





「………ホラ見ろ、寒くなったろ？」

『…なった』

「帰ろうか」

『……なんかゴメン、隆今日楽しみにしてたんでしょ、』





申し訳なさそうに眉尻を下げる。





「してたけど、Aが風邪ひくのはイヤだから」

『スマン…ありがと、』

「ん、イイよ」





頭を撫でると、『子どもじゃないんだが…』と言う。

別に子ども扱いじゃねぇよ、バカヤロー(笑)












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『ただいまー…』

「おかえ…え？随分早いね…あらタカシ君！上がってく？おやつあるよ」





え、イイのか？あの日はオレが無理言って上げて貰ったけど…。





『こんなことになっちゃったから、上がっていきなよ。おわび』

「あ、イイの？じゃあお邪魔します」

「そう言えばなんで髪の毛濡れてるの？雨？？」

『いや、海行ったら波打ち際で転んで』

「なにしてんの…(笑)シャワー浴びる？お風呂は沸かしてないけど」

『入る！あ、先入ンなよ』





Aはオレを見た。





「オレはイイよ」

『入れ。わたしの部屋が磯臭くなるだろ』

「あ、ハイ……」

『全身くまなく洗いなさいよ』

「了解ッス」

「パパのTシャツでも着る？さすがにAのは入らないもんね」

『ウン、無理だね(笑)』





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