優しい彼氏との別れ方【三ツ谷隆】

おねがい37 ページ37

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中学生の遠距離恋愛なんて、長くは続かない。

だから、転校したら自然と別れると思ってた。

だったらすぐ別れるのと差異ないかなって、思った。

いや、でもそれは…言い訳なのかなぁ。
















わたしだって、キミと同じ考えもしたよ。

わたしも、キミ以外を好きになるなんて想像もつかない。





でも、同時に思ったのは……

キミにもし新しい好きな子ができて、わたしを好きじゃなくなっちゃったら。





そうなったら、

それは少し、

少しだけツラい思い出になりそうで…





それは、

少しだけ嫌だったんだ。





「……あのさぁ」





いつかのように怒った顔で、わたしの顔を躊躇いなくギュムッと潰しながら言った。





「何回言えば伝わンのか知らねぇけど、コレで最後にしたいからよく聞けよ、A」

『なんらよ……』

「オレはな、オマエが想像してるよりもオマエのことが大好きだ。大好きで、大切な子だと思ってる」

『えっ、あ……うん…？』

「万が一にもオレらが別れて、お互いに別の恋人が出来たとしても、Aがそんなにちっちぇ存在になることはない」

『いや、あるかもしれ＿＿＿』

「絶対にない。と言うか別れる気はない。絶対に別れない。別れてやんない」





怖い怖い畳みかけが。

最後の畳みかけが凄く怖い。





でも……












大好きで、大切な子かぁ。





嬉しいな。

やっぱり、隆にそう言われると嬉しいなぁ。





「ネガティブなのか、著しいアホなのか……まぁAの場合アホなんだろうけど、変な考えやめろよな」

『ちょっま、ここでそんなディスる？』

「つーか、もっぺん聞くけどサ」

『んぬ？？』

「オレのこと、まだ好きでいてくれてるんだよね？」





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