……。【参】

ブラコン ページ6

▷◁





「で、これが初めて八戒が私の名前を書いてくれた手紙」





「これは、八戒が小学校に入った時の写真」





「あ、このビデオ見る？お遊戯会の時の八戒！！」





柚葉ちゃん、綺麗な顔して、超ブラコン。

いや、綺麗かどうかは関係ないか。



でも、さっきから1時間以上八戒八戒パラダイスで、柴八戒君エピソードが止まらない。

ほっとんど話したことない柴八戒君について、私ですらちょっと詳しくなったくらいたくさん話してくれた。





「これは東卍の特服貰って、めちゃくちゃテンション上がった八戒を撮った写真」

「は！？ンなのいつ撮ったんだよ！」

「特服貰ったその日だよ」

「や、やめろよそういうの勝手に撮るの！！」

「イイじゃんカワイイんだし」





柴八戒君はいつもの寡黙な感じとは異なり、顔を少し赤くして柚葉ちゃんに怒っている。

柚葉ちゃんはそんな柴八戒君がカワイイ様で、嬉しそうに笑っている。

イイなぁ兄弟…………仲良しでイイなぁ……。





「てか、アンタもAちゃんと話しなさいよ！せっかく来てくれたんだから、アンタも女子恐怖症直せ！！」

「うっ……うるせぇよ！！」

「ほら！」

「や、やめっ…！」





バコッと柴八戒君の背中を蹴飛ばす柚葉ちゃん。

え？ブラコ……え？？蹴飛ばしたよね今。え？？





「………………え、っと…」





私が持っていたアルバムを取ると、後ろの方のページをめくって一枚の写真を指さした。





「…………は、初めて、た、タカちゃんと、撮った……」

『……は、へゃ、ぃ…』

「こ、これ…………東卍の、旗、持たせてもらって……あの、その写真……」

『……あ、ぉ……す、、』

「…………お、オレの、昨年の……た、じょう、日……」

『………………ぉめ、……と…………ぃ、あ、す……』

「あ…………うん、アリガト……」










「なにあの二人、カワイイんだけど」

「ははっ、そうだな」

「ありがとね三ツ谷、Aちゃん連れてきてくれて」

「いやオレが感謝されるのは違くね？(笑)」





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