……。【参】

大寿 ページ43

▷◁





「アレ、なんでオマエが………」





あンれまぁ…

やーっぱり乾さんと九井さんいらっしゃいました。

でも、でもそれより私が恐怖におののいているのは……今私を凄い怖い目で見下ろしてる、このデッカイ体の男の人です。

えっと、この方が柚葉ちゃんたちのお兄様で………？





「…………柚葉の、」

『！！！？？』

「新しいダチか」





さささささ左様でございます…！！





「柚葉と八戒の兄で、黒龍総長の柴大寿だ」





ええそれはもう存じておりますとも、柚葉ちゃんと柴八戒君のお兄様でブラック………

ん？？じゃあ真一郎さんの後継人？？？





「………大寿、言われた通り挨拶はしたんだ。もうイイだろ？」





柴八戒君が、三ツ谷君の前とは全く真逆の鋭い目で大寿さんを見た。

三ツ谷君の前では大型犬みたいなのに…怖いな。





「ああ、口聞けねぇンだろ？構わねぇ」





え、えぇ〜………部屋から怖い思いして出てきて、大寿さんの前でガクブル震えて、また部屋に戻されるの…？





「大丈夫だよA、そんなに怖がらないで。もうなんにもしない兄貴になったから」

『………な、、も…？』

「柚葉、その話はまた今度にしよう」

「………そうだね」

『ぁ、ゆ………ちゃ、』

「ん？」



“お邪魔でしたら帰ります”

「そんな、邪魔なんかじゃないよ……！！」

“でも……お兄さんが、怖いです……”

「…………そっか、そりゃそうだよね」

“ごめんなさい”

「……………あ、じゃあ外にデートしに行こっか」





なんか辛い…こんなに優しい柚葉ちゃんに気を遣わせてしまっている……とても心が辛い……。





「八戒、オマエもついて来な」

「エッ、オレも？」

「大寿もアタシらがいない方がイイだろ？どうせ黒龍引き連れてきたのは、幹部の集まりがあるからなんだし」

「………好きにしろ」





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