……。【弐】

好きなもの ページ20

▷隆◁





「お待たせ…………え？」





なんでコイツらの席だけ地震起きてんの？

Aちゃんが震えてるのは分かるけど、なんでオマエまでちょっと震えてんだよ八戒。





「あ、た、タカちゃん…遅かったね」

「5分も経ってねぇよ」

『……』

「Aちゃん、コイツになんか変なこと言われてない？大丈夫？」





Aちゃんがすぐに頷き、八戒は「オレそんなやつに見える！？」と言った。

…まぁ見えなくはないし、デリカシーないことポロッと言うやつだろオマエ。





「で、次はどこ行くんだよ？」

「タカちゃんはどっか行きたいとこないの？」

「オレが行きてぇとこはもう回ったからなぁ……Aちゃんは？」

『！！』





あると思うの！？と言いたげに目を見開く。

そんなに驚かれるとは……。



Aちゃん、なんか好きなものあったっけ？

好きなもの……





いや、オレAちゃんのことなんにも知らねぇな。

なんか好きそうなのあったっけ…。





「あ」

「どしたのタカちゃん」

「Aちゃん」

『！？』

「…Aちゃんさ、犬好きなんだっけ？」





前、ポチのこと撫でてたしなぁ。

Aちゃんは数秒固まり…そのあと頷いた。





「なんか、さっきペットショップみたいのなかった？」

「あ、あったね。ちょっと戻ったところだよね」

「そこ行こうか、Aちゃんも楽しい方がイイし。ね？」





なんか3分くらい悩まれたけど、また頷いてくれたので行ってみることに。





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