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六話 ページ8

昨日。

私が疲れているのにめざとく気付いた莉子に言われた。

「A、疲れてんじゃない?あー、確か寺春さんだっけね。あの人なんかあるの?」

心配してくれた事に安心し切ってしまい、全て話した。

最初から怪しかったこと。

おもて仕事だけしかやらないこと。

選手の邪魔をすること。

それを誰も言えてないから私も言いにくかったこと。

最終的には涙も出てきてしまった。

あぁ、こんな少しの期間で

私の心は、悲鳴を上げていたんだ。




「寺春さん…、そろそろドリンク用意したりタオル洗ったり、ちゃんとした仕事してくれないかな?」

険しい顔をして告げる。

相変わらず仕事をせず自分の身なりを整えている彼女に向かって。

「…なに、私がちょっと気に入られてっから嫉妬してんの?」

見苦し、と呆れたような笑いを含めて言い捨てられた。

その瞬間、私の中の何かが切れた。

「っ…!!嫉妬なんかじゃないわよ!!!!大体っアンタがちゃんと仕事してればこんな思いはしなかったのに!!いても害しかねぇんだよ!!!」

彼女の胸ぐらを掴み、言う。

もう止まるなんて選択肢は私の中に無かった。

しかし彼女は一瞬驚いたものの、余裕そうな笑みを浮かべて言った。

「なに、逆ギレしてんの?ははっ、気性の荒い女だね」

その言葉に私の動きがピタッと止まる。

逆ギレ?コイツに?こんな奴に??

あぁ、そうか

私を煽ってるんだ。

ここでまた怒鳴ったりしたら、今度こそ部員に都合の悪い所を見られて私が悪者になるだろう。

「ふ、アンタ結構頭は回るのね」

そう言い、胸ぐらを放す。

「あ、引っかかんなかったか。アンタも頭回るじゃない」

今日もまた、余裕そうに笑ったコイツが仕事をやらずに終わってしまった。

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設定タグ:裏切り , こじらせ , オリジナル   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
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もちサブ - お願いだ…夢主ちゃんをしあわせにしてくれえええええ)))))) (2022年5月17日 22時) (レス) @page35 id: 56e816f997 (このIDを非表示/違反報告)
三月 - わ〜!!面白かったです! (2022年5月17日 17時) (レス) @page35 id: 2f9ff98037 (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - コメントしようか迷ったのですが…なんというか、不自然な終わり方でしたね。急に薄っぺらくなったような、人間らしい奥行きが無くなったような…他の小説は誰が言うでもなく自分が納得できるまで書いてみては? (2022年4月1日 14時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 613honokoさん» コメントありがとうございます!やっぱり悪女側も内面を知ると好きになったりしますよね〜!更新頑張ります! (2022年3月26日 11時) (レス) id: 0c5a82d5af (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - 寺春好きだわ、頭いい。幸福を掴むのは相応の孤独と地獄を見てきたものって相場は決まってんのさ、ハハハ。続き楽しみにしてます (2022年3月24日 18時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レタス様 | 作成日時:2022年1月29日 9時

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