二十六話 ページ31
ただただ道なりに沿って歩き続けて30分くらい経った。
少しずつ我に帰っていく感覚がとにかくむず痒かった。
「…楽しかったはずなんだけどなぁ…」
「アイツ来てからどんくらい経ったっけ」
「…ダルい」
地面に向かってポツポツと言葉をこぼしながら、転がっている小石を蹴る。
何をしても、何を言っても、誰と会っても
私の心の傷は癒えないだろう。
いや、もう心がないのかもしれない。
少しトラブルがあって、部活を辞めて来た。
出来事を一言で言うと、なんとでもないありがちな事だ。
しかし私の心はそのなんとでもない出来事に悲鳴をあげた。
そして壊れた。
それほどに、私にとっての部活は大切でかけがえのないものだったのだろう。
試合に勝って喜ぶ姿、負けて泣いて悔しがる姿、熱心に練習する姿。
脳裏に''元''仲間達が浮かぶ。
すぐそこの公園のベンチに座った。
「……うっ…」
ドッと疲れと悲しみと後悔が押し寄せて来て、ついに涙腺が耐えられなくなった。
目から次々と溢れてくる雫が、服にシミを作っていった。
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もちサブ - お願いだ…夢主ちゃんをしあわせにしてくれえええええ)))))) (2022年5月17日 22時) (レス) @page35 id: 56e816f997 (このIDを非表示/違反報告)
三月 - わ〜!!面白かったです! (2022年5月17日 17時) (レス) @page35 id: 2f9ff98037 (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - コメントしようか迷ったのですが…なんというか、不自然な終わり方でしたね。急に薄っぺらくなったような、人間らしい奥行きが無くなったような…他の小説は誰が言うでもなく自分が納得できるまで書いてみては? (2022年4月1日 14時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 613honokoさん» コメントありがとうございます!やっぱり悪女側も内面を知ると好きになったりしますよね〜!更新頑張ります! (2022年3月26日 11時) (レス) id: 0c5a82d5af (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - 寺春好きだわ、頭いい。幸福を掴むのは相応の孤独と地獄を見てきたものって相場は決まってんのさ、ハハハ。続き楽しみにしてます (2022年3月24日 18時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レタス様 | 作成日時:2022年1月29日 9時