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十三話 ページ16

部活の時間になった。

寺春が来る前までとは言わないが、かなり気持ちが明るくなった。

莉子は「何か良いことあった〜?とりあえず元気そうでよかったよかった!」と、笑顔で見送ってくれた。

顔を上げて体育館を見据える。

少し深く呼吸をし、扉を開けた。

「こんにちはー!」

「「ちわーっす」」

まだ全員は来ていないか…、そうだ。今日試合形式練習か…。ビブスいくつだっけ?

「こんにちは〜」

「「ちわっす」」

…寺春が来た。いつもより早く来たため、部員達の顔も少しビックリしているように見える。

嫌な予感を感じたが、今更そんなことは気にしていられない。

寺春が来たことによって、部内の雰囲気が悪い方に変わってしまったのだから。



ピピーーーッ

体育館に笛の音が響く。

それの後を追うように、勝ったチームが歓喜の声を上げた。

やっぱり桐川道川ペアがいると強いな〜…、いや先輩率が高いのもあるか。この試合見てて気付いたけど、ーーはブロックが苦手で、〜〜さんは終盤にかけてサーブの威力がどんどん上がってきてる。だから今度からスターティングメンバーを変えてーーがこのローテの時…

「柏崎さん、何考えてるの?」

不思議そうな顔をして顔を覗いてくる寺春。

ここまでくると二重人格疑うレベルだが、残念ながらそうではない。

コイツの裏表が激し過ぎるだけだ。

「次の試合からスターティングメンバーを変えて、ーーがここの…」

「あぁ、なるほどね!」

「…ぇ?ちょ、最後まで聞い…」

「ほら、もう休憩だからドリンク用意しに行こ?」

「……うん」

聞いてきたのはそっちなのに話を途中で遮られ、サボってるのはそっちなのに私が仕事をやらないような物言い。当たり前だが腹が立つ他なかった。

しかし私は寺春についていった。流石に目の前で暴れては今までの信用の前に''実際に見た''という確信があるのだから。

思い通りに反抗できないように仕組まれているこの状況が、悔しくてたまらなかった。

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設定タグ:裏切り , こじらせ , オリジナル   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
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もちサブ - お願いだ…夢主ちゃんをしあわせにしてくれえええええ)))))) (2022年5月17日 22時) (レス) @page35 id: 56e816f997 (このIDを非表示/違反報告)
三月 - わ〜!!面白かったです! (2022年5月17日 17時) (レス) @page35 id: 2f9ff98037 (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - コメントしようか迷ったのですが…なんというか、不自然な終わり方でしたね。急に薄っぺらくなったような、人間らしい奥行きが無くなったような…他の小説は誰が言うでもなく自分が納得できるまで書いてみては? (2022年4月1日 14時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 613honokoさん» コメントありがとうございます!やっぱり悪女側も内面を知ると好きになったりしますよね〜!更新頑張ります! (2022年3月26日 11時) (レス) id: 0c5a82d5af (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - 寺春好きだわ、頭いい。幸福を掴むのは相応の孤独と地獄を見てきたものって相場は決まってんのさ、ハハハ。続き楽しみにしてます (2022年3月24日 18時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レタス様 | 作成日時:2022年1月29日 9時

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