らくだい魔女とサンリア星のプリンセス7

〜☆4 ページ15

フウカside

コンコン

リューが理事室と書かれたドアをたたく。


「どうぞ」

その中からユミルの声が聞こえてくる。

そしてリューが問答無用にドアを開けていく。

(……地獄へのとびらが開かれていく……)

あたしがビクビクしているうちにもドアが開いて


「…フウカ…」


そこには凶悪な笑みを浮かべたミーナが立っていた。


「あはは〜どうもミーナさん。お久しぶりです…」


ひきつった笑みを浮かべていうと


ブチッ


「あなたふざけてるの！？わたしがあんなに特訓したのに一位もあがってないなんてっ！

ここまでバカだったなんてっ！わたしのあの時間かえしてよっ！」

「ひぃ〜ごめんなさーいっ！ゆるしてぇ〜」


あたしはさけびながらミーナの攻撃をさける。


「ミーナ、落ち着け」

「はなしてよっ」


リューがミーナの肩をおさえる。


「た、たすかった…」

「大丈夫ぅ？」


カリンはそういってあたしにきれいなレースのハンカチをさしだす。


「ミーナ、怒るとこえーな」


あたしのとなりでチトセがボソッとつぶやいた。


「君たち、ひさしぶりだね」


いすにすわったユミルがにこやかに笑った…が


「カリンさんさすがですね。学校トップをとるとは。つづけてくださいね。それからチトセ。

二位しかあがってないなんて、わたしの目が悪いのでしょうか？それに」


ユミルの鬼のようにこわい顔があたしをギロッとにらみ、笑う。

(……目が笑ってないよーーっ)


「フウカ、君はふざけてるのかな？一位もあがってないなんてありえませんもんね。

簡単すぎて、真面目にやるきがなかったのでしょう？」


「…………本気です…………」

あたしはものすご〜く小さい声で言ったけど聞き取れたみたいで


「言語道断です。このまま帰られたらここの名が下がりますので特別です。

朝五時起き、朝食まで勉強。食べ終わって昼ごはんまで勉強。食べ終わって夜ごはんまで勉強。食べ終わって九時まで勉強…」

「ちょっとまってっ！それってずっと勉強じゃない！」


あたしはあせって声を上げる。するとミーナが


「当たり前じゃない。あんなバカげた点数とってるんだもの」

「フウカどんまい」


チトセが笑うが


「チトセ。君もです」

「は？」


チトセは意味がわからないというふうにきょとんとした。


「君も二位しかあがっていませんからね」

「はぁ〜〜！？」

チトセがすっとんきょんな声を上げる。


「そういうことだから。ま、二十四時間勉強がんばってください」


*

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