見習いの気持ち ページ15
リトがでていったあと、保健室はドイツと私、二人っきりになった。
ドイツは私が泣き止むまで傍にいて慰めてくれた。
ようやく涙がおさまったころ、ドイツはふと思い出したようにこう言った。
ドイ「そういえば、その男物の制服はどうしたんだ?」
あ『あ……。忘れてた』
ポーランドに借りたままで返すのをすっかり忘れていたのだ。
あ『ポーランドに返しにいかなきゃ』
ドイ「き、着替えるのなら俺は外に出ておく。それから……」
あ『どうしたの?』
ドイ「門のところで待っておく。一人で帰るのは危ないからな。……いや、お前が迷惑でなければ、なんだが」
なぜか、緊張した面持ちのドイツ。
あ『わかった。よろしくね』
そういうと、ふっと頬を緩ませ、
ドイ「待っているからな」
そういって保健室を部屋をでていった。
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私は制服を脱いで、保健室にあったジャージに着替えた。
そして、制服を手早く畳み、ポーランドを探しはじめた。
たぶん、ポーランドはこの時間は、まだ学園にいるはずなんだけど……。
だが、部室を一通り探してみたはずなのに、ポーランドの姿はなかった。
あ『どこだろう……。あ、もしかしたら居残りかな?』
ポーランドは、リトによると頭はいいらしいのに、怠け癖があるのでよく残されるのをみたことがある。
それならば教室だろう。
私はそう考えて、階段を駆け上がった。
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ポーランドをさがして、教室がある棟までやって来た私だが、ある教室の扉を開けようとしたとき、中から人の声がするのに気がついた。
こんな時間に誰だろう?
興味をもった私は、少々悪いような気がしたが、こっそり後ろの小窓からから中を覗きこんだ。
すると中には、見覚えのある二人の人物。
セーラと………リト。
二人は親しげに、いや、親密そうに笑いあっている。
おかしいことはない。
きっと委員会の仕事の話なんだ。今日購入したものの話し合いとか。
だいたい、セーラとリトが話していたって、私にそれをどうこういう理由はない。
だけど………。
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なんでこんなにも心が痛むのだろう。
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紫月(プロフ) - 羽菜さん:はい!ずっと応援してます!頑張って下さい♪ (2011年9月8日 23時) (携帯から) (レス) id: 41b8483d4c (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - 初めまして!前から読ませて頂いてました!とっても面白いです♪これからも更新頑張って下さい♪ (2011年9月7日 22時) (携帯から) (レス) id: 41b8483d4c (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - ノイチゴs)そうですね^^お赤飯を炊かなくては・・・ 羽菜!ポーのポジションイイじゃん!!それ!! (2011年9月5日 17時) (レス) id: d1012a4a76 (このIDを非表示/違反報告)
miho - ありがとうございます。ポーランドには、これからもガンバッテ欲しいです。 (2011年9月3日 11時) (レス) id: c316dd17fa (このIDを非表示/違反報告)
羽菜 - mihoさん、友達是非とも!!ポーはやはり書きやすいですね♪(口調は難しいですが…)この物語の中では彼は、主人公とリト両方の、家族&親友&兄弟みたいなものなので、キーパーソンの役割を担ってくれれば……と、思ってます! (2011年9月2日 23時) (携帯から) (レス) id: b1c4b1db52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽菜 | 作成日時:2011年8月7日 1時