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天使と悪魔 ページ11

私はふらふらと、歩きだした。


二人とは違う方向へ…。


なぜか、悲しいとか、寂しいとか、さっきまでのそんな気持ちがすっかりなくなっていた。


まるで、感情が消えてしまったみたいに。


ただ分からないけど、胸が針で刺されるようにズキズキと痛む。


頭もぼんやりとして、その癖、体が熱い。


だからだろうか。


「おい、兄ちゃん。何眼つけてんだよ」


そう言われた時もまさか自分のこととは思わなかった。


どっかの不良が喧嘩を売ってるんだなと考え、そのまま気にせず歩きだす。


すると、ぐいっと腕を引かれた。


「おい、無視か!てめぇ」


見ると、ちゃらちゃらとした格好の5人ぐらいの男達がいた。


そうか、私は今男の格好をしていたんだ、と一人で納得する。


こんな奴らに関わるとろくなことにはならない。


そう思った私は、適当に謝って逃げ出すのが一番いい。

普段の私ならそうする。


だが…………。


あ『……うるせぇな。汚いから手を離せよ』


つい喧嘩を買うような返答をしてしまった。


「なっ……?!てめぇ、調子乗ってんじゃねぇぞ!」

腹に強い衝撃を感じ、思わず地面に倒れ込む。

ガッと鈍い音がしたから、痛いんだろうな。

でも、私はなにも感じなかった。


「なんだよ、こいつ!」


殴られたのに何も反応をしめさない私を気味悪く思ったのか、不良達は遠巻きに囲んだ。


すると、後ろの方からリーダー格らしき人物が進みでてきた。


そいつは私の顔をぐっと持ち上げていった。


「ていうかこいつ女じゃねぇの?」


あ『……違う』


「へぇ、そうか。なら、いいぜ。確かめるから。……おい!車回せ!」


何をする気かと戸惑っていると、少しも時間が立たない内に黒いワゴン車が止まった。


「こいつを乗せろ」


あ『…どこ、連れてくきだよ』


「さあな」


別に抵抗していないのに三人がかりで押さえ付けられた。


どこかで……声が聞こえる。


ーーー危ないよ!早く逃げようよ!ーーー


だけど、それとは別の声も聞こえる。


ーーー別にもうどうでもいいじゃんーーー


そうだね、と私は少し微笑む。


これが俗にいわれる天使と悪魔の声って奴かな。


どちらが悪魔か天使か分からないけど、私は後者の声に従うことにした。


ーーーもう、どうでもいいよねーーー

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紫月(プロフ) - 羽菜さん:はい!ずっと応援してます!頑張って下さい♪ (2011年9月8日 23時) (携帯から) (レス) id: 41b8483d4c (このIDを非表示/違反報告)
紫月(プロフ) - 初めまして!前から読ませて頂いてました!とっても面白いです♪これからも更新頑張って下さい♪ (2011年9月7日 22時) (携帯から) (レス) id: 41b8483d4c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ノイチゴs)そうですね^^お赤飯を炊かなくては・・・ 羽菜!ポーのポジションイイじゃん!!それ!! (2011年9月5日 17時) (レス) id: d1012a4a76 (このIDを非表示/違反報告)
miho - ありがとうございます。ポーランドには、これからもガンバッテ欲しいです。 (2011年9月3日 11時) (レス) id: c316dd17fa (このIDを非表示/違反報告)
羽菜 - mihoさん、友達是非とも!!ポーはやはり書きやすいですね♪(口調は難しいですが…)この物語の中では彼は、主人公とリト両方の、家族&親友&兄弟みたいなものなので、キーパーソンの役割を担ってくれれば……と、思ってます! (2011年9月2日 23時) (携帯から) (レス) id: b1c4b1db52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:羽菜 | 作成日時:2011年8月7日 1時

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