. ページ6
.
side continuously
「…山本。」
…本当に5分で来た。
白い息を上げて言葉を紡ぐ川上さん。
"か、川上さん…。"
僕は緊張してうまく喋れなかった。
「…どうしたん?」
"あの、川上さんにチョコ渡そうと思って…。"
「そうなん、ありがとう。」
川上さんがニコッと笑う。
その瞬間僕は心が苦しくなった。
すると、川上さんは僕の耳に近づいて呟いた。
「これって本命なん?期待していいん?」
この言葉を理解した瞬間自分でも分かるくらい顔が真っ赤になって僕は後ずさりしてしまった。
"な、ななな、っ///"
川上さんは僕にジリジリと近づいてくる。
僕は壁にぶつかった。
…まずい、このままじゃ川上さんが…。
.
.
ついに川上さんに追い詰められてしまった。
「俺のこと、どう思ってるん?」
"ど、どうって…。"
こんなこと言ったら絶対引かれてしまう。
とりあえず僕は誤魔化す。
「…じゃあ言い方変える。俺のこと、好き?」
その聞き方はずるいでしょ…。
もう言い逃れ出来ないと僕は覚悟し言った。
"…ですよ。好きですよ!!川上さんのことが!!恋愛的に!!ずっと…ずっと………っ。"
僕はその場にへたりと座り込んでしまった。
川上さんは動かない。やっぱり、僕のこと…っ。
すると川上さんはしゃがみこんだ。
「…ごめん、山本。やりすぎた。俺も好きやから。一緒の好き。だから泣かんで?」
僕は知らないうちに涙で溢れていた。
川上さんはそっと親指で涙をふいてくれた。
"…え?僕のこ、と…?"
「うん。だからこのチョコ嬉しい。」
"ほん、とっですか…?"
僕は嬉しくて笑みが溢れる。
「ほんとだよ。」
"…あ、あの。1つお願いがあるんですが…。"
川上さんははてなを浮かべる。
"そのチョコ、買ったものなので自分で作ってもう1度川上さんにあげたいんですけど…。"
「え、いいん?」
"はい。今から作って明日渡しますね!"
「それなら…今日金曜日やし山本の家行っていい?作ってるとこ見たい。」
"…いいですよ?"
そう言い僕達は僕の家を目指して歩き始めた。
139人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mer(プロフ) - あんころさん» あんころさんはじめまして!リクエスト承りましたぜひぜひ書かせていただきますね。今、この作品じゃなくて最新作(?)の方で投稿してるのでここでは更新できないと思います、そっちをまた見に行ってくれると嬉しいです! (2020年4月2日 8時) (レス) id: a041807c19 (このIDを非表示/違反報告)
あんころ - はじめまして!リクエストなのですが、fkr×kwmrっていけますか…??もしできたらRで読みたいのですが…無理でなければぜひよろしくお願いします! (2020年4月2日 3時) (レス) id: 4b7a069960 (このIDを非表示/違反報告)
記憶喪失(プロフ) - merさん» ええっ、見ていただいたんですか!?恐縮です……、ありがとうございます(*´ω`*) (2020年2月29日 23時) (レス) id: 3f20c1886a (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - merさん» (ヾノ'ω')イエイエ、楽しみにしてます! (2020年2月29日 22時) (レス) id: a37b41dbad (このIDを非表示/違反報告)
mer(プロフ) - ユリアさん» はじめまして!リクエストありがとうございます。是非是非書かせてください!!移行してからになるので少し時間がかかると思いますが少しお待ちください!ほんとにごめんなさい!! (2020年2月29日 22時) (レス) id: a041807c19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mer | 作成日時:2020年2月13日 23時