副編集長のイタズラ大作戦！【きゅけ】

お仕事、お疲れ様　-sgi- ページ4

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"ナイスガイ専用" という札が掛けられているドアノブをそーっと回して中に入っていく。


普段この部屋は誰の部屋でもなく、オフィスに来た時に、集中したいという人が自分の名前を書いた札をさげて使うというルールのもと、与えられている部屋である。


「……、どうかした？」

カタカタとパソコンの画面からは目を離さずに問う、ナイスガイ。
ブルーライトカットの眼鏡を掛け、レポートかなんかを書き綴る彼の姿はまるで……いや、例えるまでもなく格好いい。


『んーん、何でもないから気にしないで作業続けて？』

「りょーかーい」

ちらりと目線が交わったような気がしたが、それも一瞬のことだった。



須貝さんがよく言っている "超電導"とやらは私にはよくわからない。
どんなものかはわかるし、理解はあるつもりだが、さすがに彼には詳しいことは叶わない。
クイズでは彼の上をいけても、研究分野では彼とは天と地ほどの差が生じてしまう。

拓司も、須貝さんのQuizKnockラボに参加しているときはらしくもなく子供っぽい。それだけ、彼のやることは面白いし、私にとっても拓司にとっても、もちろん視聴者の皆にとっても未知の世界だからこそ、探求心がより擽られる。



そんな彼が今、幸せとは何かを議論し合った時のような、天にも召されそうな顔をしている。
……あ、今きっと佳境に入ったんだ。...ということはあとちょっとで終わるのか。



拓司ほど、極端に食事を摂取しなかったり、睡眠時間を減らしたりとしないナイスガイは比較的みんなに心配されにくい。それもそうだ。彼は思った以上にわかりにくい。

ただ、元気がないように見えるだけ、に留まってしまうのだ。
拓司のように明らかに、具合が悪そうな顔になればなぁ……と少し遠い目をしていた時、彼が終わったー！と声を張り上げたのが耳に入った。



＿＿＿実行の時！！いざ、参らん！！






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