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伊沢side
えー、折角だしもっと色々話そうよ。
CEOとしてあるまじき行動かも知れないが、仕事以上に今は河村さんの恋バナが聞きたい気分になってしまった。
「河村さんはこれからどうすんの。」
「どうするって?」
色々聞き出そうと質問すれば、パソコンから目を離さずに返事をしてくる。
むむむ、でも俺は引かんぞ。
「Aちゃんにはもう怪しまれちゃってるわけでしょ?告るの?」
「いやぁ、それは無いでしょ。」
「え、何でよ。」
と更に突っ込めば、ようやく顔を上げてくれる。
「普通に考えて、今の状況で告白したって逆効果なのは目に見えてるし、まずは彼女の警戒を解いてデフォルトの関係まで戻す所から始めるのが、まぁ妥当かと。」
目線を少し下げながら言う河村に、なるほどね、と相槌を打つ。
うーん、まだ色々掘り下げたい所だけど、そろそろ切り上げないとさっきからずっと無言で黙々と作業をしている福良が怖い。
「ま、少なくとも今ここにいる社員は河村さんがAちゃんの事が好きって知っちゃったから、いつでもアシストしてあげるよ。」
とドヤ顔で言えば、明らかに迷惑そうな顔をする河村。
いやぁ、これはなかなか面白いことになりましたなぁ。
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きゃる(プロフ) - さくさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるととても嬉しいです! (2021年12月12日 21時) (レス) id: 90b0f7c65f (このIDを非表示/違反報告)
さく - あ、好き.... 私基本的にkwmrさんの小説読まないんですけどこれは素晴らしいと思いました。更新頑張ってください! (2021年12月12日 15時) (レス) @page50 id: dc6ef9e765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃる | 作成日時:2021年10月4日 20時