検索窓
今日:1 hit、昨日:24 hit、合計:57,448 hit

35 ページ36

こうちゃんside



先日の撮影の後、ふとある事に気付いた。

それは、Aちゃんが問読みに違和感がなかったという事だ。

それがどうしたと思われるかもしれないが、これは実は結構すごい事なのだ。

問読みには、いくつかパターンが存在している。

その中で最もよく使われる読み方を、彼女は自然にやっていた。

金竜読みなんて呼ばれたりもするのだが、

例えばパラレル問題の場合、パラレルになっている部分にアクセントがつく。

それによって、ですがの後に何が聞かれるのかを、ですが以降を聞く前にプレイヤーは判断する事ができるため、問題を聞き終える前にボタンが押せるのだ。

もちろん、この読み方をしなければいけない訳ではないのだが、この読み方がスタンダードであるため、そうじゃなかった時はどうしてもやりにくい。



『どうしてですか?』



と不思議そうにこちらを見るAちゃんに、素直にこの疑問をぶつけてみる。

すると。



『やっぱりそうだったんですね!』



という、少しずれた解答が返ってきた。



「やっぱりってどういうことよ。」



笑いながら山本が聞く。



『いやぁ、前からどのクイズチャンネルでもみなさんパターンごとに同じイントネーションで問読みされるから、何かあるのかなぁって思ってて。私なりの解釈で真似してみたんですけど、合ってたみたいで良かったです。』



そう言ってのけた彼女に、開いた口が塞がらない。



「え、マジで言ってんのそれ。」

『マジです。』

「やっば…自力で法則見つけるのはヤバいって。」



もしかしてこの子、実はめちゃくちゃ研究者タイプなのでは?なんて思っていたら、



『昔から好きなんですよね、発音とかイントネーションとかアクセントの法則。語学にハマったのもそれががきっかけで。』



と追撃される。

何それすご、なんてケラケラ笑っている山本に、いつもの様に謙遜しているAちゃん。

流石突然スカウトされたのに、ちゃんと評価されてるだけの事はあるな、なんて思ってしまった。

epi.36 心境→←epi.34 ガチオタク



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
161人がお気に入り
設定タグ:QK , QuizKnock , kwmr
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:きゃる | 作成日時:2021年9月10日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。