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Episode16 ページ16

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目を開けると、真横に伊沢さんの顔が。

近すぎる、心臓が持たない。

そっと布団を抜け出し、適当に服を着て

カーテンを開けた。

朝陽が伊沢さんの顔を照らす。


「 ん......まぶしっ 」

伊沢さんは布団を被ってしまった。

起きる前にコーヒーでも入れておこう。


「 A......あれ、いない 」

伊沢さんはのそのそと起きてきた。

朝から、胸元の開いたワイシャツが目に悪い。

「 Aいたぁ、え、コーヒー入れてくれたの 」

寝起きの伊沢さんはふにょふにょだが、

それはそれで愛らしい。


「 伊沢さん、大丈夫ですか? 」

眠たそうな伊沢さんに声をかけると、

「 Aがキスしたら目が覚める 」

と、真剣に言われてしまい、困惑する。


「 え、私からですか...... 」

でも、さすがにふにょふにょの伊沢さんのままでは

仕事にも影響があるだろうと思い、

「 こっち向いてください 」

伊沢さんの肩を持って、少し背伸びして

一瞬、口づけをした。


すると伊沢さんはニッと笑って

私の首に腕をかけたかと思えば

数十秒間の深い深いキスを求めた。


「 もうっ、朝から、はぁ......こんなっ、んっ 」

「 静かに。ん、はぁ 」


私は手に持っていたコーヒーを近くの机に置いて

愛する人からの愛を浴びた。

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作者名:素粒子 | 作成日時:2019年8月31日 2時

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