しばしの潜水 kwmr×kwkm ページ11
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僕の恋人は文庫本を手にして、何やら真剣に見入っている。かれこれ一時間。
オフィスには僕と恋人とメンバーが数人いるだけで、今日はとても静かだ。
しかし僕は暇を持て余していた。
今日くらい、構ってくれてもいいじゃないかと、普段からツンツンしている恋人を見やる。
「...なんか、さっきから視線を感じるんですけど」
川上は本から顔を上げると、僕の方を見た。
「気のせいじゃない?」と僕。
「だといいんですけど」
恋人があまりに淡白な返事をするものだから、今日こそはと決めていた僕の覚悟がツノを出した。
僕は川上の座るソファの横へ移動し、文庫本を彼の手から奪う。
「構ってほしいなら、そう言ってください」
と彼は余裕そうな表情で言った。
僕はなぜかその余裕そうな態度に腹が立ち、気付けば文庫本を乱暴にテーブルに置いて、彼を押し倒していた。
「ちょっ、と、なんですか」
不服そうに顔を歪ませる彼だが、僕は知っている。
「その目は、もっとほしいってこと?」
僕は恋人を押し倒したまま、片方の手で自分の眼鏡を外すと、それもテーブルへ置いた。
「...気のせい、じゃなかったんですね」
恋人は少し余裕を失い、僕を求めているように見えた。
しばらく、このまま二人で深い愛の海へ沈んでいくのがいいかもしれない。
いや、きっとそうだ。
「今日は容赦しない」と僕が言う。
すると彼はいつもより柔らかい笑顔で
「仕方ないですね、構ってあげます」
と言ったので、今日は二人で沈むことにした。
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ゆーり。(プロフ) - wtnbさん受け美味しかったですありがとうございます( ˇωˇ )kwkm×wtnbのお話ってできますかね、、、?できるのなら、お願いします!リクエスト&コメント失礼しました! (2020年2月26日 19時) (レス) id: 46907796aa (このIDを非表示/違反報告)
yoyo(プロフ) - 緑茶さん» リクエストありがとうございます!はい、書かせて頂きます。 (2020年2月16日 15時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
緑茶 - コメント失礼します!リクエストなんですが、編集長×神ってお願いできますかね?シチュはなんでも大丈夫です。 (2020年2月16日 14時) (レス) id: b20aeec65c (このIDを非表示/違反報告)
yoyo(プロフ) - 紫陽花さん» ありがとうございます!作ってみますねー!気長にお待ちください (2020年2月14日 5時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - コメント失礼いたします。いつも拝見しています。リクエストでkwmrさん×sgiさんのお話がみたいです (2020年2月13日 21時) (レス) id: 9e4397637e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yoyo | 作成日時:2020年1月24日 0時