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ボートが必要 kwkm×izw ページ1

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抜け出せない夢に、俺はいる。

川上がいつか他の人のところへ行ってしまって、まるで俺なんか最初からいなかったように振る舞うんじゃないかって。

そう考えると呼吸が浅くなってきて、夜中なのに目を覚ます。

横で寝息を立てている本人には気付かれていないようだ。

しかし困ったな。

この最近、仕事が忙しいせいもあって川上になかなか会えず、ストレスばかり溜まっていた。

そしていつの間にか川上の存在が遠くに行ってしまうと考えるようになった。

それからは夜中に飛び起きることも茶飯事で、まともに寝つけずまたストレスだ。

仕方なく俺は布団を被って眠ることに努めた。

案の定、翌日は頭がガンガンして、寝不足で倒れそうな気分だった。

「あ、おはようございます」

寝癖やばいですよ、と彼は微笑むのだが、ぼーっとすることしかできない。

寝不足で、何も考えられないのだ。

「伊沢さん?大丈夫ですか?まだ寝てるんでしょうか」

川上はそっと俺の髪に触れて、寝癖を直そうとした。

俺は自然に川上の手を取って、ベッドへ連れ戻した。

「ちょ、眠いんですか?」

「んー。眠いし眠いし眠いんだよね」

「同じこと何回も言い過ぎ」

彼は優しく笑うと俺の寝不足を察知してくれたようだった。

「何か、不安になること、ありました?」

しばらくして、彼は呟いたが、独り言のようだったので、俺は眠っているふりをした。

「最近会えてなくて、それで不安になったのかなと思ったんですが、違いますかね。それとも伊沢さん多忙すぎてとうとう寝つけなくなりました?」

「どちらにせよ、大丈夫です。僕がいるので」

と川上は言った。

自然に涙が出てきて、顔を布団で覆った。

「えっ、起きてたんですか!」

「ふふ。ありがと、川上」

「......いえ。てか寝癖かわいかったなあ」

川上が俺の頭を撫でてくる。

「ちょっと」

「え?何か問題ありました?」

「ない、けど」

「大人しくしといてください」

こうして俺の中の不安は綺麗になくなって、これからも二人でいると心の中で誓った。

愛の一本釣り kwmr×izw [R]→



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ゆーり。(プロフ) - wtnbさん受け美味しかったですありがとうございます( ˇωˇ )kwkm×wtnbのお話ってできますかね、、、?できるのなら、お願いします!リクエスト&コメント失礼しました! (2020年2月26日 19時) (レス) id: 46907796aa (このIDを非表示/違反報告)
yoyo(プロフ) - 緑茶さん» リクエストありがとうございます!はい、書かせて頂きます。 (2020年2月16日 15時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
緑茶 - コメント失礼します!リクエストなんですが、編集長×神ってお願いできますかね?シチュはなんでも大丈夫です。 (2020年2月16日 14時) (レス) id: b20aeec65c (このIDを非表示/違反報告)
yoyo(プロフ) - 紫陽花さん» ありがとうございます!作ってみますねー!気長にお待ちください (2020年2月14日 5時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - コメント失礼いたします。いつも拝見しています。リクエストでkwmrさん×sgiさんのお話がみたいです (2020年2月13日 21時) (レス) id: 9e4397637e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yoyo | 作成日時:2020年1月24日 0時

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