【QK】ふくら探偵と解く難問【fkr】

探偵とひまわり ページ3

今日も今日とて昼休憩中のこの二人。
A曰く、ふくら探偵とその助手(パートナー)だと言う。

「ふーくらさんっ！ 今日もいい謎、ありますよ？」

「おお、難問？
いいじゃん、見せて」

いつも通り色気のないやり取りだが、今日は声のボリュームがいつもよりも小さい。

それもそのはず。
だって今二人がいるのは気心知れたメンバーしかいないQKオフィスではなく、OLで賑わう出先のカフェなんだから。

これから仕事に向かうために少し早めのランチをとっている二人にとって、この謎もまた、いい腹ごしらえとなるであろう。

「これです、これ。
お花畑なら今日行くところにぴったりだろうって、山本さんが用意してくださって……」




Aは向かい合った席に座るふくらにも画面が見えるように、スマホをテーブルの端に置いた。
二人して体を捻るようにして画面を覗きこむ。

「お花畑？
――ふふ、確かにぴったりだね」

「えー？
確かにこれから観に行くのはゴッホの『ひまわり』ですけど……、
あれはお花畑っていうよりも花瓶に入ったお花ですよ？」

意味ありげに微笑したふくらに対し、Aが懐疑的な視線を向ける。

「そんなことより謎でしょ？
早くしないとご飯来ちゃうよ」

ふくらがAを急かすようにそう言った。

いくらお昼時の混雑するカフェだからといって、入店してから十数分がたとうとしている今、いつ注文したナポリタンが届いてもおかしくはない。

「むう……」

拗ねるように机に突っ伏したAには、やはりいまだ取っ掛かりすらも掴めていないのだった。

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