続 ページ21
Aside
「貴女のことを愛してます」
本当、この言葉を聞くためにここまで頑張って良かったと思う。私は、長女だから。我慢することも多かった。だからこそ私を優先してくれる人が、私に変わらない愛をくれる人がパートナーでいて欲しかった。
そんな、我儘な願いが叶っちゃったな。
「そっか。
私達、相思相愛だね」
「それ自分で言いますか?
こんなこと言うから、バカップルとか不名誉なことを伊沢さんとかに言われるんですよ」
「いいじゃん。本当のことだから」
「もう〜」
(そんな所も、可愛くて素敵な人なんだから)
問君の事、好きになってよかった。
私の事を好きになってくれてよかった。
「、、、」
「えっ!?何、泣いて、、、」
「ふふ。慌てなくていいよ。嬉し涙だから」
最近、泣いてばっかだな。でもこんな風に嬉しくて泣けるなんて、幸せだな。
「さて、そろそろオフィスに戻ろうか。
時間も時間だし」
「あ、はい。そうですね、でも」
「大丈夫!
ほら、もう涙出てないでしょ?」
「そうですけど、、、というか、ここは僕がお会計しますよっ!?」
「ダメ!!学生の問君に出してもらう訳にはいかないよ!
お互い引き下がらず、結局は割り勘となった。もう、確かに歳上だけど彼女には奢りたくなるんだろうけど。無理しなくていいのに。
「ん」
「!
カッコつけるね〜」
「いいでしょ、これくらいは」
手を差し出す君。手を繋ごうってことね。
重ねた手は、彼の男らしい大きくて暖かい。
(細っ!あと、手冷たいな)
「ごめんね。私、手冷たいから」
「いえ。でも、僕は暖かいから。2人合わせたら丁度いいですよ!」
「確かに笑」
何の根拠も無い会話でも、2人でいるのなら楽しくて苦じゃ無い。
「問君」
「なんですか?」
「好きだよ」
何度でも君に伝えていくから。だから、覚悟してね。
私の恋人は、会社の後輩。
世界で1番カッコいい彼氏です。
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神影(プロフ) - 山本さん・・・ぐすっしくしくしく (3月27日 1時) (レス) @page21 id: 690f341ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳩原色 | 作成日時:2023年4月6日 23時