先輩へ ページ15
問side
あの雨の日以降、先輩との距離はより縮まった。特に、LINEを交換したことが大きな出来事だと思う。仕事だけしか会話をしないようにしようと思っていたけど、普段会えないが故に話したい事は沢山あり過ぎて色々な話をしてしまう。偶に、電話なんかもしてね。そして、今日は久々にオフィスで会えるみたいだから楽しみだな。
「あれ、気合い入ってるね?」
「あ、こうちゃん。おはようございます。わかります?」
「うん。いつもお洒落だけど、今日は特にって感じ」
「だって、久しぶりにリアルの斎藤さんと会うんですよ?変な格好なんて出来ないし、それよりもカッコイイって思ってほしい。あと、この後ご飯も行くんで。あわよくば、周りから恋人同士に見られたらいいななんて思ったり。あ〜、楽しみ過ぎる!」
「あ、そう」
(問って本当、斎藤が絡むと頭のねじが外れちゃうね)
こうちゃん、なんか呆れた顔してるな。斎藤さんと同い年で仲良いなんて、僕からしたら羨ましいんだから。少しぐらい、僕の話を聞いて欲しいものだけど。
「こうちゃん?」
「なんだよ。俺、一応先輩ね?そんなジト目で見るなよ。
あとさ、いつになったらあいつに告るの?」
「えっ!?///
あ、いや、、、まだそんな事考えてないですって!//」
そりゃあ、いつかはしっかり気持ちを伝えたいよ。けど、今はまだ距離を縮めてる最中だし。それに、そう面と向かって言われると尻込みしてしまう。
「焦ったいな(ボソっ」
「何か言いました?」
「いや〜。というか、まずはさりげなく斎藤に聞いてみたらどうよ。恋バナとかして」
「いやいや、そんな事出来ませんって!」
「はぁ。いつまでも逃げる後輩君に、俺からのアドバイス。
斎藤って、モテるぞ。俺らが思ってるより。だからこそ、あいつを狙ってるのはお前だけじゃないから」
「ど、どういうことですか?」
「問はさ、自分の事で精一杯でしょ?でも、もう少し周りを見てみなよ。アイツのファンはガチ恋とか多いし、大学時代からそれなりにモテてた。今は同窓会とかに出席すると、連絡先を交換するように言われることも多いとか。
あとは、身近の人も注意して見てみなよ」
身近な、、、人?
「斎藤ちゃん!」
あれって、、、
「はい!どうしました、山本さん?」
「何でもないよ。ただ、斎藤ちゃんが見えたから呼んだだけ」
「何ですか〜、それ笑」
「あはは〜」
山本さんと斎藤さん。そうか。
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神影(プロフ) - 山本さん・・・ぐすっしくしくしく (3月27日 1時) (レス) @page21 id: 690f341ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳩原色 | 作成日時:2023年4月6日 23時