検索窓
今日:6 hit、昨日:12 hit、合計:25,513 hit

ページ14

〜問くんへ

今日もお仕事お疲れ様です。企画書、確認したよ。とっても良い内容だね。そして、前よりも内容も具体的でまとめてて、凄く成長したなって感じたよ。よく、頑張った!!
それから、近くにクイズ大会あるんだってね。かなりの参加人数もいるんだとか。その中で、誰よりも楽しくクイズをしてきて欲しいな。勿論、優勝出来るように応援する。だけど、私は生き生きとしてクイズをする問君が1番だから。
あまり堅くならず、肩の力を抜いて挑んでね。
陰ながら、応援しています。

(ちなみに、傘を忘れていたら私の置き傘を使って下さい。水色の傘です)

  斎藤Aより〜




斎藤さん。オフィスに帰ってきてたんだ。それに、態々メッセージに傘まで。


「嬉しい」


僕以外の社員でも、きっと同じ事するんだろう。でも、わかっていても好きな人からこんな事をされて喜ばない人なんていないだろう。暖かい気持ちが、胸いっぱいに広がる。


「ありがとうございます」


なんとなく、斎藤さんのデスクに頭を下げ立ち上がる。今回はお言葉に甘えて、傘を借りて帰らせてもらう。僕は、何度助けられるんだろう。
今1番適切な言葉、欲しい言葉をくれるこの人が、叫びたい程好きで心が一杯になる。


「優勝します。だから、見ててください」


楽しみます。勝ちます。貴女が応援してくれるのなら、不安なんてものはありません。だから、見ていて下さい。

さっきまでの暗い気持ちが嘘のように、足取りは軽い。こんな憂鬱な雨も、あの人が僕のためにしてくれた事で舞い上がり、気分が上がる。これで明日も頑張れる。だって、僕の頑張りをあの人は見ていてくれるから。










Aside

偶然だった。雨宿りしようと立ち寄ったオフィスで、疲れ果てて寝ている彼を見つけたのは。


「あどけない寝顔だね」


まだ、この子、、、問君は学生。これから、社会に出て必要とされる存在になると思う。だけど、今はとても忙しい時期なんだろう。目の下には薄くだけど、クマが出来てる。私が問君に出来る事。それは、この子の味方になる事。
メモに、彼を励ますメッセージを書く。嘘偽りもなく、本音を。そして、傘も。もし忘れてた時のためにね。
最後に、帰る前に問君の寝顔を覗く。なんだか、罪悪感があるな笑


「本当、頑張り屋さんだね。だけど、無茶だけはしないで」


君は直ぐ無理をするんだもん。心配になるんだからね。
頑張れ。私は、ずっと応援してるよ。

先輩へ→←先輩と傘



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
94人がお気に入り
設定タグ:quizknock , 東問
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

神影(プロフ) - 山本さん・・・ぐすっしくしくしく (3月27日 1時) (レス) @page21 id: 690f341ea7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鳩原色 | 作成日時:2023年4月6日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。