僕の好きな人は、会社の先輩 (ページ1)

今日:11 hit、昨日:12 hit、合計:25,518 hit

出会いページ1

問side

初めて、憧れの会社であるQuizKnockにアルバイトとして所属する事となった日。僕は隣の席の先輩に恋に落ちた。

「あれ、君新しい子？」

「は、はい。えっと、東問って言います、、、」

「あぁ！あの、東双子のお兄さんの方！？
　本当にQuizKnock(うち)に入ったんだ。君達のような若い子が入ってくれて嬉しいよ。
　私、この会社で事務の仕事を主に担当しています。斎藤Aって言います。これからよろしくね」

クールそうで、大人っぽく見える彼女のあどけないマスク越しで伝わる眩い笑顔に、一瞬で僕は虜になった。

「おい、斎藤！昨日頼んだ書類、出来てるか！？」

「出来てますよ、伊沢さん。今コピーしてお持ちします。
　じゃあ、またあとでね。頑張れ」

彼女のよく変わる表情だけでなく、手入れの行き届いた髪や爪、そして薄く化粧にほのかに香る柑橘系のようなさっぱりした匂い。更に女性にしては低い方に入る、ハスキー気味だけど爽やかな声。五感全て、彼女により支配された。

「どうしたの、問ちゃん？」

「どうしよう、言ちゃん。僕、斎藤さんのこと好きになったかもしれない//」

「えぇ！？」

僕の肩を掴み、揺らす言ちゃんを他所に、目線はずっと斉藤さんを追う。そういえば、隣の席だっけ。
あぁ。これから僕、大丈夫かな、、、

初めて彼女と出会った日。
彼女に一目惚れし、これからのことに様々な不安を抱えることとなった。