愛を帯びた二人 / fkr×kwmr ページ11
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トロトロな魔法に、すっかり酔いしれている。
愛を帯びた二人だけの世界。
「来るなって言ったのに」
「え?聞いてないけど」
扉を開けて恋人の家に入る。
俺が押しかけるのは、いつも突然だ。
「はぁ」
恋人は、呆れや諦めの入ったため息をついた。
「もっとさぁ、連絡とかないのかよ」
そう言いながらも、台所に立ち、飲み物を注いでいるのだから愛おしい。
「へへ、ごめんって。あ、ありがと」
コーヒーの入ったマグを受け取ると、一口飲んでテーブルに置いた。
そのまま俺は恋人の立っている台所に向かうと、そっと背後から抱きしめた。
「......なに」
いつも通りの冷たい反応である。
「冷たいなぁ、もう」
俺はわざと不機嫌だといった態度で恋人を白い壁に追い詰める。
身体と身体の距離が狭まり、恋人の開かれた眼が、不思議そうに俺を捉えた。
「......ふくら?まって」
恋人の頬はもはや、風呂上がりかのように火照っている。それも愛おしい。
「待たない」
恋人の両手を俺の片手が押さえ、もう片方の手を後頭部に添えた。
唇を重ねながら、衣服の下に手を入れる。
そのまま身体の上を手がなぞっていき、敏感な部分にピクと反応した。
「んっ、ふぁ」
「ここ?」
衣服の上から手で触れると、身体を捩りながら、情けなく愛おしい声を漏らした。
仕方なく唇を離す。恋人は涙目で見上げていた。
「あぁんっ、だめ......」
必死に抵抗しようともがくが、恋人は俺の手から逃れることは出来ないようで。
「嫌ならやめるけど」
「......やだ」
それは、やめないでという意味の方だろう。
そのまま敏感な部分に手を触れたり、身体を撫でたりしていると、恋人は立っているのが辛くなってきたのか、膝を折りそうな勢いで足を震わせた。
「はぁ、んっ、ふくらぁ」
助けて、といった風に俺を見つめる。
その視線によって俺の心臓は矢で射抜かれたみたいになってしまうのだけれど。
本人は知る由もないだろう。
恋人はその場に座り込むと、肩で浅い呼吸をした。
「ごめん、やりすぎた?」
恋人は顔を横に振り、わざと目を逸らすと、
「......もっと、して」
と小さく呟いた。
その瞬間に愛の帯が二人を取り巻き、とりあえず今夜はその帯に巻かれて離れないだろうということになった。
俺は恋人を抱き上げると、ベッドに身体を下ろし、今度こそ服を脱がしながら触れた。
ここは、二人だけの世界。
誰にも触れさせやしない。
誰も知らない / izw×fkr→←染まり合い / izw×mzkm
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yoyo(プロフ) - ユリアさん» わ、早速見ていただいてありがとうございます!気に入ってくださったようで安心です。良かった笑 (2020年5月3日 0時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - ああああああああぁぁぁありがとうございます!mzkm君乙女可愛い、ニヤニヤを抑えて見てましたw (2020年5月2日 23時) (レス) id: a37b41dbad (このIDを非表示/違反報告)
yoyo(プロフ) - ユリアさん» リクエストありがとうございます!そちらのシチュ通りに書けるかどうか、作者の技量の無さが出てしまいかねませんので、少しシチュを変更することがあります。申し訳ないです...。ゆっくり考えて書かせていただきますので、気長にお待ちください。 (2020年5月2日 9時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 初めまして!リクエストいいですか!izmzって出来ますか?乙女なmzkm君と鈍感izwさんが結ばれるのが見たいです。m(_ _)m乙女mzkm君が東大王女子陣に可愛いって言われるシーンと東大王男性陣にドンマイって言われるシーンも見たいです! (2020年5月1日 23時) (レス) id: a37b41dbad (このIDを非表示/違反報告)
yoyo(プロフ) - Yumerinさん» とんでもない、ありがとうございます!!ふいに出てきた表現なのでどうかな、と思っていましたが気に入ってくださって良かったです。ご期待に添えるよう、頑張ります! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 482fadba84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yoyo | 作成日時:2020年4月8日 0時