フルーツは真っ赤なアップルが1番。【短編】

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「じゃあ、私戻るね。こうちゃんも冷えすぎないうちに戻りなよ」

「そうやってまた逃げんの？」

「ｯ…」

「あの時みたいに」

「……それは、ごめん」




私の手首を掴むこうちゃんの手は震えていて、あの時の顔を思い出す。



「いろいろ言いたいことも聞きたいこともあるんだけど……また、昔みたいに戻れたりしない…かな？」

「あんなさよならだったのに、また仲良くしてくれるの？」

「なんか諦め悪いみたいでさ、あわよくばって所までは考えてる」

「な!?」

「冗談冗談(笑)Aめっちゃ綺麗になったし、引く手数多でしょ」

「合コンの誘い“だけ”は沢山ありますね」

「は？何合コンって」

「この歳の社会人で数合わせできるフリーな人材は重宝されるのよ」




高校生の時みたいに、気づけば2人並んで階段に座っておしゃべりに花を咲かす。

さっきまでの居心地の悪さが嘘みたいに。

一緒にいた年数の長さは、伊達じゃないみたい。




「え、フリーなの今!?」

「悪い？」

「じゃあ、俺にもチャンスあるって事だよね」

「それは、まぁ、そうなるけど」

「ねぇ、日曜日って予定ある？」

「現状ない」

「1日俺に頂戴。あの時めっちゃ後悔したの、手掴んで無理やりでも理由聞けばよかったって。だから、俺にチャンスくれない？」

「そんなの悪いのは私だし」

「Aも罪滅ぼしと思ってでもいいから」




私が止めた歯車は、今宵彼によって再び動き始める。






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あー、りりぃさんこういう話書きたかったんだな
って汲み取ってもらえると、ものすごく嬉しいです( ; ; )

今までで1番訳分からんの作ってしまって、ちょっと言い訳に出てきてしまいました…。

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