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風邪ひいた、といつも通り簡潔なメッセージが川上さんから届いたのは、秋のこと。
季節の変わり目で、おかしいことじゃない。
何でもできるイメージの彼でも体調を崩すんだなぁ、なんて考えながら、彼の家に向かう。
「……、ごめん。どうぞ」
『すみません起こしちゃって。お邪魔します』
わざわざ起こすのも悪いけど、勝手に入るのは気が引ける。
少し躊躇ってチャイムを鳴らすと、マスクで綺麗な顔が隠れた彼が出迎えてくれた。
冷蔵庫お借りします、と声をかけ、買ってきたスポーツ飲料やプリンなんかをしまう。
男の一人暮らしらしく、これといった食材は入っていなかった。卵……くらいはあるか。
『川上さん、食欲あります？』
「ない、けど……Aが作ってくれるんなら食べる」
ベッドに入ってもらった川上さんに声をかけると、熱のせいか潤んだ目で、何ともかわいいことを言ってくれる。
『じゃあ、何か作りますね』
彼の家では、何度かご飯を作ったことがあるので、キッチンに立つのは慣れてきた。
「私が料理をしやすいように」と料理用具を増やしてくれている彼の気遣いを愛おしく思いつつ、卵がゆを作る。
彼の部屋に戻ると、川上さんは静かに眠っていた。
不謹慎だがチャンスだ、と思い、幼い寝顔を見つめて、幸せな気分に浸る。
つい魔が差して、頬に口付けすると、彼を起こしてしまった。
「……ん、A……」
『あ、すみません。お粥、食べます？』
「たべる」
起き上がり、あ、と口を開ける。
いつも以上に甘えたな彼は、あーんをご所望のよう。
『はい、どうぞ』
「ん、……んまい」
顔を綻ばせるのを見て、つい自分も笑顔になる。
私は彼を甘やかしていると思っていたけど、こうやって何を作っても上手い上手いと喜んでくれるので、実はかなり甘やかされているのかもしれない。
しっかり食べ切ってくれたのを、片付けようと腰を上げる。
＿＿が、彼に袖を掴まれたのは、もういつもの事のような気もする。
『どうしました？』
「はぐ」
えっ、なに、かわいい……。
腕を広げる川上さんにそっと抱きつくと、少し弱った身体で抱きしめられる。
そのまま彼が寝てしまい、抜け出せなくなって困ったのは、後の笑い話になった。
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りんり(プロフ) - 莉華さん» ですので、莉華さんが良ければ、非表示を解除していただいても私が口出しするものではありません。もし気になる読者様から指摘がありましたらこちらで対応しますので、ぜひ気にせず執筆を続けていただきたいです。ご迷惑お掛けしました。 (2020年6月28日 23時) (
レス) id: 5d8255529d (このIDを非表示/違反報告)
りんり(プロフ) - 莉華さん» 返信が遅くなってすみません。また、わざわざ当作品を読んで下さり、対応ありがとうございます。私自身当作品が大して独自性のあるものとは思っていませんし、似たような作品ならむしろ読みたいくらいです。(↑続きます) (2020年6月28日 23時) (レス) id: 5d8255529d (このIDを非表示/違反報告)
りんり(プロフ) - yukiさん» 返信がたいへん遅くなってすみません。報告、ありがとうございます。 (2020年6月28日 23時) (レス) id: 5d8255529d (このIDを非表示/違反報告)
莉華(プロフ) - yukiさん» 当事者です。この作品のことは全く存じ上げておらず、作品を作成しておりました。りんり様のこちらの作品を読ませて頂きましたが、自分でも凄く似ているな、と思いました。当該の作品に関しては非公開という形にさせて頂き、修正致します。大変申し訳ございません。 (2020年4月25日 20時) (レス) id: 907e72034e (このIDを非表示/違反報告)
yuki - すみません。似たような作品が作成されていますよ。(莉華様の｢川上さんが甘々なんですが。｣という作品です。) (2020年4月25日 0時) (レス) id: e5bfab260f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんり | 作成日時：2019年1月26日 22時
