お揃いをもらうまで

眠れるクイズ姫 ページ3

あぁ…
課題が終わらない…

せっかくオフィスで動画撮影をしているというのに…
川上さんが楽しそうにクイズしてるというのに…

どうして動画に参加できないんですか！
オフィスに持ち込んでまでやらなきゃいけない課題ってなんですか！


「疲れた…」

撮影中なので静かにしなきゃいけないのは分かってるけど、
どうしても心の声は漏れるもので

キラキラした顔でクイズに答える川上さんを論文を読む力に変えることができない

いつもなら器用にできるはずなのにな…



「こうちゃん助けて…」

撮影が終わってすぐこうちゃんに助けを求めてみる


「Aさんがこんなに課題進まないなんて珍しいっすね」

「なんか、こう、全然やる気がでなくて」

「頭使いすぎたんじゃないですか？最近企画とかいっぱいやってたし」

「んー…」


確かに最近企画やらなんやらで忙しくしてはいたけど、
私より忙しいはずの伊沢さんは元気に昨日のサッカーの試合について語っている


「もう寝た方がいいですよ」

「まだ午後２時ね」


こうちゃんの隣は癒し効果があるっていうのは定評があるけど、
どうも効果が薄い
ここに山本くんがいれば癒し倍増のはずなのに今日に限って欠席です


「まぁ、こうちゃんの膝枕なら寝てもいいかな」

「この人セクハラでーす」

「えー。じゃあふくらママは？ママだからいいよね」

「急に飛び火来たけどママじゃないからごめんね」

「ぶー！！」


いいもん！勝手に寝てやるもん！

さっきまでみんながワイワイ動画撮影をしていたソファを陣取って、堂々と横になる


「３時になったら起こしてください！できれば川上さんで！」


高らかに３時起床と川上さんのモーニングコールを予約して目を閉じる



こうちゃんの言ってた通り、純粋に疲れが溜まってたからなのか
すぐに眠気が襲ってくる


そういえば、さっきここ川上さんが座ってたな…
これって間接膝枕？

あぁ、間接でも私は幸せです…

―→←察しの良い

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