体調が不良気味のようです【QK】-5- (ページ26)

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-1週間後-

それから1週間が経った。

ここ最近から、退勤の時間が迫ってくると、身体が震えてくるようになった。

またいつものようにつけられる。

そう考えたら、怖くて仕方がなかった。

時計を見ると、退勤の1時間前にまで時間が迫っていた。

しかも仕事は順調に進んでいるから、残る必要はなさそうだし。

また、今日も……。

そう考えると、身体が震え出す。

取り敢えず、仕事だけでも終わらさないと。

俺は震える指で、キーボードを打っていく。

渡辺｢ふぅ……｣

俺の仕事が終わると、時計はあれから50分しか経っていなかった。

あれだけ丁寧にやっていたのにそんだけか。

また今日も恐怖を感じながら帰る羽目になりそうだな。

まあ、これだけ冷静でいられるのも今のうちなんだけどね。

実際につけられている時は、怖い、早く帰りたいしか頭の中にないから。

渡辺｢んーっ！｣

俺が1つ伸びをすると

伊沢｢こうちゃん、今日は一緒に帰らない？｣

伊沢さんから珍しいお誘いがきた。

渡辺｢はい、良いですよ！｣

たまには誰かと一緒に帰るのも良いかもしれない。

そう思い、俺は即答した。

ストーカーのことなんて忘れて。

伊沢さんと2人で歩いている時、あの足音が聞こえた。

その足音に、自然と身体が強ばる。

そんな俺の様子を見て、可笑しいと思ったのか

伊沢｢こうちゃん、どうした？｣

伊沢さんにそう聞かれた。

バレる

……なんてこと、今の俺に気にしてる余裕なんてなくて

渡辺｢後ろ、つけられてるんです……｣

俺がそう言うと、伊沢さんは振り返った。

伊沢｢君、何してるの？｣

渡辺｢え、伊沢さん……？｣

すると伊沢さんは、ストーカーに声をかけた。

伊沢｢うちの大事なメンバーが困ってるんだけど｣

大事なメンバー

その言葉に少し嬉しくなった。