体調が不良気味のようです【QK】-5- (ページ25)

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精神系 / wtnb -＊しょーの＊さんリク- ページ25

渡辺｢お先に失礼しまーす｣

伊沢｢お疲れ！｣

福良｢お疲れ様〜｣

山本｢お疲れ様！｣

記事のチェックを済ませた俺は、一足先に帰ることにした。

オフィスを出て、帰路を歩く。

その時

渡辺｢またか……｣

小さな声でそう呟く。

後ろから聞こえてくる足音が、俺に恐怖を感じさせる。

3週間くらい前から始まったストーカー。

最初は足音だけだったんだけど、俺の家までずっと着いてきていたのか場所がバレて

いつからか郵便受けに

大量の盗撮写真と"航平へ"と書かれた大量の手紙が、毎日入っているようになった。

……気持ち悪いし、怖い。

字の感じや足音で、多分女の人。

しかも、手紙の内容も

"航平、今日は◯◯に行ってたね。動画の企画の物でも買ってたのかな？"

"今日、女と一緒に歩いてたでしょ？私がいるのにダメでしょ？今日は仕方なく許してあげるけど、次はないからね"

まるで俺の彼女かのような書き方。

内容と写真から察するに、俺がつけられているのはオフィスから家までだけじゃないらしい。

最初は、たまたま方向が同じだけかもしれない、すぐ終わるだろと思ってたけど

毎日続いていくストーカー行為に

俺は、どんどん精神が耐えられなくなっていった。

家に着くと、すぐに鍵を閉め

リビングに荷物を置く。

すると、ソファに腰掛けることもなく、机の上に置いたままだったあるものを手に取った。

カチッカチッ……

時計の秒針が一定のリズムを刻む静かな部屋に、カッターの刃を出す音が小さく響いた。

俺はそれを何の躊躇いもなく、自分の手首に押し当てた。

瘡蓋になった傷の上に、また新しい傷を作る。

身体的な痛みを与えることで、心が少し軽くなった。

ストーカーに支配されて、怯えて生活してる自分が

自分の意思でちゃんと生きてるんだって、実感出来る。

まだ心の中に残る恐怖を消す為に、俺は何本も自分の手首に傷を増やした。