目眩く色彩

024. ページ27

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離れてみて感じた、東海オンエアの凄さ。

18から22になるまでがむしゃらに知識を蓄えても、同じように皆も年を取って手の届かないオーラや面白さを掴んでしまう。


ちょっとした劣等感、東京と愛知という地図上での距離。
…それらが相俟って出来てしまった心の距離にすぐ気付いてくれる。てっちゃんって凄いなぁと思うと同時に、私のいる環境は恵まれていると思った。


し「…じゃ、改めてカントゥーヤしとく？」
ゆ「だなぁ！」

一区切りのついた会話とか気持ちを汲んで持ち直してくれる心優しい、ゆうくんとゆめくん。


て「ンンッ、それではグラスをお手に…カ」
と「カントゥーヤ！！」
「「『カントゥーヤ！！(笑)』」」
て「おいぃ！！？」

空気が読めてないフリをして楽しませてくれる、としくん。弄られつつもいざという時は頼りがいのある、てっちゃん。


り「話し込んだら肉焦げちゃったね(笑) 新しいの頼もうか」
虫「てつやとしばゆーの所に入れときん」
り「Aが入れたらあいつら絶対食べる」
虫「はい、トング(笑)」
し「聞こえとるし目の前でやるな！」

悪い顔でニヤニヤと笑いながら企む、りょうくんとお兄ちゃん。

持ちつ持たれつ、何だかんだバランスの良い皆を見て、QuizKnockもこうやって進んでいけると良いなと思う。


…そうだ、酔いどれになる前に今後について相談しなくては。


『お兄ちゃん』
虫「ん？」
『卒業後の事なんだけどね』


そう切り出すとがやがやとしてた皆が私の方に視線を集めた。注目されると緊張してしまって言葉が出てこない。
すぐにそれを察したお兄ちゃんが口を開く。


虫「そうやん、その話しないとね。」
『…うん』


虫「大丈夫だげ。Aの夢を馬鹿にするようなやつらじゃないし、逆に応援してくれるようなやつらだから。

Aの言葉でゆっくり教えて」


テーブルに向けていた視線を上げると優しい表情の皆が“うんうん”“その通り！”といった顔で私を見ていた。

その光景にじわりと温かい気持ちになって、心が解れる。


そのままゆっくりと、言葉を紡いだ。


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