目眩く色彩

018.[sub] 母限定お茶会がしたい ページ20

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て「ちゅうも〜〜く」
「声ガサガサすぎ(笑)」


突然カメラを回し始めたてつやに視線が集まる。
今は昼、招集をかけられたのは僕とりょうくんととしみつだ。

…何でいきなりサブチャンを？


て「うちの母親のね 代弁なんですけども。」
り「うん」


何かまた突拍子もないことを思いついて、言い出すんじゃないかと少しだけ落ち着かない。

続く言葉は僕にとって衝撃的だった。


て「東海オンエアの母親同士で関わりがないのは寂しい。仲良くなりたい。お茶会がしたいと 言っとったんですよ」

「……はい？」
り「へえ〜いいんじゃない？」


りょうくんは早くもてつやの言ってる言い分を理解して、賛成してるみたいだけど僕は理解出来ない。


社交的な親であったり、家族関係が友好だったら考えられない話じゃないのかもしれない。

…しかし、あの真面目な母がお茶会をするなんて考えられなくて。伝えなくちゃいけないと考えただけで頭痛がしてきそうだ。


と「え？……あ、俺らとてつやの母親じゃなくて、母親同士ってこと？」
り「今そう言ったじゃん(笑)」
と「俺らとてつやの母親かと思った(笑)」
「それは今でも普通にあるやん」
と「いや、だから今更何言ってんのかな〜と」


片付ける手を止めずに話すとしみつ。
相変わらずポンコツを発揮させてるようだけどこちらも乗り気。


て「もし、迷惑じゃなければって話なんだけど」

「迷惑です」


間髪入れずに言い切ると驚いた表情のてつやがカメラのズーム機能を使って僕を弄りだす。


て「…この眼鏡やばい！こいつまじで〜〜なんてこと言ってんだこいつ〜〜」
り「ひどい！」
て「本当に！酷いよこいつ！」

「違う違う(笑) 僕の母親は世に出せないんだって」
て「なんで世に出す前提なんだよ」


そういう事じゃないんだって、空回りして恥をかかせたら可哀想だから誘いたくないだけなのに。

僕の思ってる方向には進まず、相変わらず仲の悪い親子として認識されてしまったからそのキャラで押し通そうとする。


「親同士の親交を深める前に、僕と親の親交ないから」

り「やばいこと言ってる(笑) 適当に電話して話せばいいだけやん」
「電話緊張しちゃうからなぁ〜」


何とかこの誘うムーブから抜け出そうとするがりょうくんが母親に電話してみると言い出してしまった。

…進めるんじゃないよ話を。


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