誓い【ブラッククローバー】 (ページ10)

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昔話ページ10

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少し昔話をしようか。

何年か前の12月。

あれはまだ私が幼かった頃、多分6歳くらいのときのお話。

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その日はいつも以上に冷たい風が吹いていた。

「ぅええええん」

『なきやんでよーナッシュ…』

今日も泣きやないナッシュを抱きかかえ、不安げな表情であやすA。

今にもつられて泣きそうなユノ。

そんなユノに「なかないで」と心配そうなレッカ。

「おれにまかせろー！」

「『アスタ！』」

ついさっきまですシスターに求婚していたアスタだったが、ナッシュの泣き声を聞きつけやってきた。

『おとしちゃだめだよ』

「やさしくだよ！」

「おう！」

「ぎゃあああああ」

さらに激しく泣き叫ばれる。

あわあわと慌てる子供たち。

「あらあら」

シスターが変わってくれていとも簡単に泣き止ませた。

みんなホッとして胸を撫で下ろす。

そんな日のことだった。

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神父様が急いで飛んできた。

なんでも隣の村長に手紙を届けて欲しい。ということだ。

大切なものだと。

“手紙を届けるおつかい”

アスタが元気よく自分がやると言うが、神父様は大切なものだからアスタじゃなくてAとユノに頼んだ。

アスタは前に一度迷子になった前科をもっているからである。

重要なことを任せられたことに少し不安を抱くユノ。対照的に任されたことに喜びを感じるA。

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一通の手紙はユノが。

ユノの手をAが握って歩き出した。

「『行ってきます！』」

笑顔で見送るシスターやレッカと不貞腐れているアスタに見送られて出発した。