誓い【ブラッククローバー】 (ページ9)

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2つの影が目に映る。

ユノとアスタだ。

やっと見つけた。なんて一息ついたのも束の間、私は絶句する。

ユノでもアスタでもないこの村の住人でもない。知らない人が壁にめり込んでいた。

おまけにアスタはボロボロに怪我しているときた。

『アスタ！怪我！！』

「おっ！A！！オレは大丈夫だぜ！！」

大きく手を振ってニッと笑顔だ。

数時間前とは打って変わって晴れ晴れとした表情に内心ほっとする。

『どこから突っ込んだらいいのかわかんないけど、えっと、何があったの？？』

「たいしたことじゃなーよ！！」

「色々あった」

『それは説明になってないから…ってアスタ何その魔導書！？」

「おう！何かわからんけど手に入れたー！！」

古っぽくボロボロの魔導書をよーしよしと頬に擦り付けるアスタ。

「…アスタ」

やけに改まったユノがアスタに歩みよる。

「また助けれれちまったな…この借りはいつか必ず返す…！

A、アスタ約束…覚えてるか？」

その言葉にニヤリと口角を上げる。

「ユノの方こそ覚えてたかよ」

『なんだてっきり忘れちゃったかと思ったよ』

　
黄昏時、茜色の夕陽と蛍たんぽぽの綿毛が戯れるように舞う中

　．．．
2人はお互いの拳を合わせ、あの日と同じ約束をした。

「「どっちが魔法帝になるか勝負だ！！！」」

と。

「ちゃんと見とけよA！」

「オレが魔法帝になる」

「いやオレですぅ！！」

『ちゃんと見届けるよどっちがなるか見ものだね！』

「「あぁ！！」」

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傾いていた日もすっかり暮れかかり空の色はもう暗くなっていた。

「そーいやーAはなんでここに来たんだ？」

『えっとね…？夕飯できたよって…あっ』

「…忘れてただろ」

「忘れてたのか！？」

「シスターガマッテルヨ」

おおおおお！と喜ぶアスタ。単純。

そんな目で見ないでよ。ユノ。

…確かに忘れてたけども。

教会に続く道を3人で歩くのは久しぶりでどこか懐かしかった。