誓い【ブラッククローバー】 (ページ4)

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恐る恐る目を開くと一冊の魔導書があった。

淡く澄んだ藤の色をした三つ葉の魔導書

これが私の魔導書…！

嬉しさと感動で思わず笑みが溢れる。

開いてペラペラ捲るとまっさらなページがずらりと並んでいる。

全て埋めるくらいたくさん魔法を覚えようとAは密かに思った。

「あのー」

自分の魔導書に各々が歓喜を上げる中 1人の少年の訪ねる声が響く。

Aの喜びは束の間、誰だろうとその声の持ち主を探る。

　アスタだ。

「魔導書が来ないんスけど」

みな目が点となり、一瞬にして静まり返り

「えーー…また来年」

「え“え“えええ！！？」

またもや目が点になり一瞬にして騒がしくなる。

面白がる者

驚く者

嘲笑う者

憐れむ者

そんな最中

どれよりも眩く輝かしい１つの魔導書が注目を集める。

持ち主はユノ。

手元にはあの伝説を持つ四葉のクローバーが印されている魔導書。

初代魔法帝が授かったものでもあるらしい “幸運”が紛れ込んだとか…

あたり一帯がよどめく

「オレは魔道帝になる」

ユノの言葉にあたりは再び騒がしくなる。

先ほどと違うのは歓喜や歓声が叫ばれていること。

一躍スターになったユノにアスタは歩み寄る。

「待ってろ____ すぐ追いつく…！

　オレはオマエのライバルだからな！！」

四葉の選ばれし者に魔導書すら得られない者のライバル宣言は滑稽で馬鹿にしたような笑いに包まれた。

ユノは一歩歩き出し帰り際に

「…ありえねー…！」

ただそれだけ呟いてアスタを通り過ぎ、去った。