誓い【ブラッククローバー】 (ページ3)

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3月_____

蛍タンポポの綿毛舞う頃

年に一度全国各地で齢15になる者達を集めて

持ち主の魔力を高める“魔導書”の授与式が行われる

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私はこの日をずっと心待ちにしていた。

心なしかいつもよりずっと足が軽い。

塔へ続く階段を一歩一歩踏みしめ歩く。

年季の入った重たい扉が開かれると壁一面に持ち主のいない数多の魔導書が並んでいた。

塔主であるおじいさんがアナウンスを始めるがそんな話は耳に入ってこない。

教会の孤児

見すぼらしい

あんなのにも平等に魔導書を与えなくても

そんな類の言葉すらも今日は気にならない。

神秘的な空間に心躍らせ目が輝く。

「すげええぇ」

声を漏らし明らかにはしゃいでいるアスタ

そんなアスタを横目に自分もそんな感じなのかとショックを受けてスンと冷めた。

2人の様子を全部見ていたユノはフッと笑みが溢れる。

ユノに笑われた羞恥心からほんのり頬を赤く染めるA

『…笑ったでしょ』

「笑ってない」

『……絶対笑った』

「…ありえねー」

『……』

…絶対笑ったよね？

普段無表情が多いユノが笑ってくれることは嬉しいが…恥ずかしい。

別のことで笑って欲しかったな…と思いながら赤くなった頬を仰ぐ。

アスタはまだ目を輝かせている。

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「_____魔導書授与」

いつの間にか長い長い話も終わり

塔主の合図で一斉に棚から魔導書が眩い光を放ちながら持ち主めがけて飛んでいく。

一面中温かい光に包まれた。

あまりの眩しさに目を細めるも、手を伸ばす。

ふわりと何かに触れた。