誓い【ブラッククローバー】 (ページ11)

今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:13,280 hit

・ページ11

・

一段と冷えた風が頬を掠めるとしんしんと雪が降り始めた。

あっという間に地面は銀世界へと移り変わる。

・

隣町のまで来た時にはすっかり雪は積もり、街灯に灯りが灯り始めていた。

『さむい？ユノ？』

「…少しだけ」

Aはユノと繋いだ反対の手から小さな炎を出した。

『あったかい？』

「うんありがとう」

『えへへ』

・

そんなこんなで無事に届け終わり、あとは帰るだけ。

すでに辺りは真っ暗。

治安がお世辞にも良くないこの地域では子供２人だけだと心もとない。

早く帰ろう

そう思っい走り出す。その時だった。

「わあっ」
『いでっ』

誰かとぶつかった。

酒の酔いが回った大人だ。

「すみません」
『ごめんなさい』

「あっ」

素早く謝り去ろうとしたが運悪くユノのネックレスが奪われてしまった。

「…僕の…」

「ちょっと金に換えてくるだけだっつの貧民の捨て子が…分不相応なモン持ちやがって…」

不敵に嗤う大人。ネックレスをジャラジャラと弄ぶ。

半泣きになるユノ。

そんなユノを横目に自分が守らなくちゃと声を張り上げるA。

『…それユノのだって！かえしてよ！！』

ユノを守る様に前に立つ。

「この世界は魔法が全てなんだよ…！！オレと魔法勝負して…死ぬか？」

『かえして！』

「お嬢ちゃんもいいのつけてるじゃねぇか」

指が刺されたのはAのイヤーカフ。金になるぜと喜ぶ大人。

『返せぇ！』

飛びかかるA。

『ッ！？』
「A！！」

もちろん、大人と子供。体格差なんて当然。

『ッたぁ』

耳から強引に取られたからか血が垂れ、白い地面を汚していく。

目にいっぱいの涙を溜めて。

「もういいよA！いいからかえろう」

もうダメなんだと。諦めた時

「うおッなんだこのガキ！！」

「それはユノのだ…！返せ」

______アスタが来た。