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叫びたい。
ココが夜中の住宅街にある公園じゃなかったら絶対叫んでる。
「なんでっ、」
『何も言うなって言ったじゃん。』
「は？そ、言ったけどっ」
『いーだろ。減るもんじゃないんだし。』
突然キスしておいてその言い方はないだろ。
や、待って？
そもそもキスなの？ぶつかっただけ？
『あ"ーーーごめん。違う、ちがうの。そんな事言いたいんじゃない。』
「いいよ。もう。……帰る」
頭の中と心の中がパニックで、今何を言ってもおかしな方向へ向う気がした。
『ねえ、違うの。ごめん。』
腕を、弱くつかむ。
『えーーーっと、なんだ？ごめん。ごめんなんだけど、何か……うん……出ちゃった。困るだろうなって思って言わなかったんだけど。
そう、そうなの。すきだなーって思ったから。同じだったらいいなーってなって。それで、』
「もうやめて」
『え。ごめ、』
「頭おかしんじゃないの？」
『なっ、はあ？おま、』
「我慢してたのに。ずっと我慢してたのに。
言っとくけど。深澤くんが悪いんだからね。
私ヲタクなの、深澤担なの。知らなかった？
知らないふりしようと思ったのに、話かけるんだもん。やたら会うんだもん。知らない深澤くんが知ってる深澤くんになって、もともとすきだった人がすごいすきな人になって。でもそんなのありえないから自分の気持ちにがっちり蓋してたのに。なんなの？すきだよ。ずっと前からすきだよ。だから………だから今、すごく……苦しい、」
止まらなくなって。
でももういいやって思って。
全部言った。
気持ち悪がられても、怖がられても。
正直に気持ちを伝えられるなら本望だと思った。
掴んでた腕から手が離れて。
大きな息を吐いた。
『そんなの。知ってるよ。』
って。
『ファンでもそうじゃなくても。みかさんはみかさんでしょ。』
一歩、近づく。
『これってさ、勘違いじゃなかったって事だよね？』
肩にかかった手が、
「ちかいってば、」
顎をつかむ。
『だって、できないじゃん。』
近づいた距離と、
深澤くんの匂いに。
強く、目をつむった
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作者名：k | 作成日時：2020年10月18日 17時
