今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:377 hit
小｜中｜大
6. ページ6
「ごゆっくりどうぞ」
の声を聞いたトコロに、
『すわってもいい？』
が聞こえて、目線を上げる。
「……、」
いい？とこちら側に聞いたはずなのに、その答えを聞く前に、メニューをながめている。
「ごゆっくり。するトコロだったんだけど」
『うん。パフェうまい？』
メニューにそえられた指が、透きとおる様な白色をしていた。
「深澤くん、」
『ん？』
「て、」
『うん？て？』
握っていたスプーンを置いて、彼の指に触れる。
『、、、』
「きれいな手」
『ありがと。笑』
笑った彼を見ながら、なぜか。
先生の、チョークを持つ指を思い出した。
いつもめくっているシャツの袖口とか、
大きめに開けた襟元とか、
ポケットにつっこんでる腕のカタチとか。
写真を見てるみたいに、思い出して。
なぜか、泣きたくなった。
「帰る」
『うん。え？かえ、待ってこれ、』
食べかけのパフェと、彼を置いて。
店を出た。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←5.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：k | 作成日時：2023年5月24日 8時
