常磐の若魔【魔入りました！入間くん】

12.使い魔せんせー ページ14

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───ぼふんッ！

辺りが煙で覆われ視界が塞がれた。

しばらくし視界が晴れると、あのカルエゴ先生がなんとも可愛らしい、もふもふなひよこの姿に変わり果てていた。

ショックを受けたカルエゴ先生(ひよこ)は勢いよく床に落下した。

「あ、悪魔が悪魔を召喚！？」
「そんなの前代未聞だぞ！！」

生徒が次々に言葉を並べ混乱していた。

「感服致しましたッ！！！」

「何がッ！？？」

「やはり内心ではカルエゴ卿の態度にお怒りだったのですね！素晴らしい見せしめです！！」

「違う違う違う！！こ、これは事故というかッ…」


首席の誤解を必死に解こうとするも、聞く耳を持たず1人で感激していた。

「ふざけるなあ貴様ぁああ！今すぐ契約を解除しろおぉ！！」

「ッ！！」

可愛らしかった姿とは相反して、うずうずしい気配で特待生を襲おうとした。が…

「さもなくぶぇえええ！！！」※処罰(しつけ)

「せんせえぇぇ！！」

彼が特待生に反抗しようとすると稲妻が走ったような処罰が下った。かなり痛そうである。

この後、彼らはサリバン様に契約の解除をしてもらうべく理事長室に向かった。


色々あったもののこの場で解散となった。下校時刻まで時間があったため、バビルスにある小さな丘の木の下に座りスケッチブックと鉛筆を片手に風景画を描くことにした。

まずは輪郭をぼんやり描き、風景が不自然にならないよう悪魔生徒も付け加えた。遠近感が出るよう濃淡の調節をし後は＿

「ねぇねぇ、何描いてるの？」

急に背後から声をかけられ体が飛び跳ねた。集中しすぎたせいで傍に誰かがいることに全く気が付かなかっのだ。

ぐるんと後ろを振り返ると黄緑色の髪の女の子が立っていた。満面のキラキラした笑顔と目がカチリと合う。

「何描いてるの？？あっ私クララ！！右足がコナーで左足がマーフ！！使い魔はねーファルファルを召喚したよー！！ねねね！お名前は？？教えて教えて！！」

急な自己紹介という名のマシンガントークを始めた彼女に戸惑う。可愛げもクソもない自己紹介をした。

「…タツバ」

それにもかかわらず、それどころかキラキラした雰囲気が増した。彼女は笑って手を差し伸べてきた。

「よろしくね！！A！！」

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