常磐の若魔【魔入りました！入間くん】

11.注目の的 ページ13

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私の使い魔召喚を終え、残るは首席と特待生のみとなった。先に首席が召喚をするらしい。私の時よりも多くの生徒が興味を示していた。

壁に寄りかかり少し離れた場所からボーッとその儀式を見ていた。

煙が上がり、彼が召喚した魔物は”ゴルゴンスネーク“
さすが、かの有名な”アスモデウス家“の御令息である。

そしていよいよ、あの特待生の召喚の番となった。生徒から注目を浴びる中、緊迫した顔で場に上がった…かと思いきや急に笑顔になる。

「めっちゃ笑ってる」
「余裕だ」


特待生が羊皮紙をロウソクにかざし召喚する手順を踏んだ次の瞬間、会場は凄まじい光に包まれ、あまりの眩しさに両腕で目元を覆う。

瞼越しで光が消えたのを感知し、うっすら目を開くと驚きの光景が目に入った。

「…なっ！？」

私を含む生徒は混乱に乗じて喧騒した。

彼が召喚していたのは使い魔ではなくこの儀式の監督官“ナベリウス・カルエゴ”だったのだ。悪魔が悪魔を召喚している意味不明な光景に開いた口が塞がらない。

召喚した本人でさえ驚いている様子だった。

「今すぐ召喚を止めるのだッ！」

「はっ、はいッ！！」

特待生はまだ召喚仕切っていないカルエゴ先生の下半身を下に引っ張った。

「グゥおぉァァァァちぎれるちぎれるッ！こういう時は押すものだッ！！」

あまりにも必死なカルエゴ先生の指示によって特待生はそのまま彼を押し上げてしまった。もう一度言う、押し上げてしまったのだ。

「あッ！！」

「すっ、しまっ＿＿＿」

そのままカルエゴは召喚され、特待生の使い魔となった。









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