【2j3j】なんかおかしくない？【knmt】

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ひらひら、と銀杏が手のひらから溢れていきます。



『聞きたいのですが、』


「なんでしょう？」


『剣持さんは私のこと、嫌いなのですか？』



しっかりと向き合って、剣持さんの目をじっと見つめながら前と同じ質問をしました。
すると剣持さんは少し首を捻ってから、



「なんでそう思うんですか？」



そう聞いてきました。私の視線に気付いたからか、少し身を屈めて目線を合わせようとしています。
おでこに好感度が、なんて言えないから私は少し考えました。



『こころちゃんと、違うと思うのです。』


「…というと？」


『…剣持さんは配信とか、たまに私やこころちゃんのお話をしてくれているのです。…その話の中では、私とこころちゃんはおんなじ括りでおんなじ扱いをしているように聞こえるのです。』




でも、と続けました。これは今日授業中にも少し考えていました。




『こころちゃんより、私に対する態度が…いかんせん、冷たいと思うのです。』



『私、元SEEDs二期生ですし、少しばかりでもこころちゃんより長く剣持さんといるはずなのに、こころちゃんより距離を置かれているように感じるのは悲しいのです。』



緑色の目を捉えていたはずの視界はいつの間にか下を向いていて、敷き詰められた銀杏がいっぱいに広がりました。



すると頭の上に、ぽん、と何かを置かれる感覚がありました。きっと手です。視線を上げることはできなくて、目視はできませんでした。



「安心してください。天宮もAさんも、可愛らしい…その、女の子で、大変いいというか…とにかく全然嫌いとかそんなのはありませんから。」



『ほんと、ですか。』



「ほんとです。」



そう言い切ると剣持さんは体を起こして、微笑みました。



「子供は年上の言うこと信じてればまぁまぁ大丈夫なんですよ。」



そうですか、とだけ返事して、私は再び丘を降り始めました。



剣持さんの数字は《−115》から《−110》になっていました。





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