鎌七振り ページ9
貴方Side
「ひ、飛燕！」
血が止まることなく流れる
飛「ぐ、ガハッ」
それでもまだ斬りつける
「も、もうやめてくれ。飛燕が死んでしまう！」
しかし私の声が届く筈もなく
飛「A、そんな顔、すんなって。」
「喋るな！だ、誰か居ないのか！」
男が飛燕の髪を掴んで持ち上げる
男「なぁ、お前今までこの鎌で何人戦場で手にかけてきた？」
飛「さあ、な」
飛「でも、その人にも俺と同じように大切な人がいて、その人達から俺は一緒に笑いあえる時間を奪ってきて今の俺がいるんだ。」
一緒に居たから分かる。
飛燕は何時も戦が終わると手を合わせて帰るんだ。
ここで命を散らしていった者たちが無事に成仏できるようにと。
飛「そのことは一度たりとも忘れたことはない」
男「ふ、そうか。やはり伊達政宗の右腕。今までで一番素晴らしい答えが聞けた」
飛「そうか、よかった。ぐ、ガハッ！」
傷が深いようだ。
飛燕の顔が青白い
飛「斬ってくれ。おまえが持っているその鎌で」
「！！いやだ、嫌だ、誰か、」
タスケテ
飛「御免な。A、多分もう無理だ、Aの手で終わらせてくれ」
「嫌だ、お前を無くしたくない」
私の願いが聞き入れられる筈もなく、
〈ザシュッ〉
最悪の事実が目に飛び込んでくる
夢だ。と思いたくても手に滴る血が現実だと教えている。
私が、飛燕を殺 してしまった
視界が真っ黒になった
『ねえ、いまなにが憎イ？』
どこからか声がした。
怪しげな声でありながら、何処か心地の良い声だ。
「自分」
『へえ・・・でも貴方を振ったのはニンゲン。』
『貴方の主を殺 したニンゲンが憎くナイ？』
「ニンゲン、憎い」
まるで自分が自分では無いようだ
フワフワする
夢？現実？
いや、飛燕の居ないこの世はもうどうでもいい。
『私に少し貸してよ』
その声が聞こえたと同時に意識が飛んだ
目を瞑る直前に見えたのはやっぱり伊達の家で過ごした日々だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 55人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛音 - 続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (1月3日 16時) (
レス) @page37 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
鈴カステラ - コメントありがとうございます！確かに刀剣(？)なんですよ〜復帰したてですが、ガンガン更新していこうと思います！ (2018年3月14日 15時) (レス) id: 5ab2dfeb7b (このIDを非表示/違反報告)
弥勒 - おぉ〜刀剣女子(笑)伊達組との再開やら色々展開が楽しみです。更新頑張ってください！ (2018年3月14日 13時) (レス) id: 24182f5998 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
