【d!】攻略対象、ほっといてほしい (ページ13)

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５.早くも攻略対象発見ページ13

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「どした？俺に何かあるん？……ん？」

『いえ、本当にありがとうございました』

そそくさと立ち去ろうとする。
今何か関わり合いがあるのは望んでいない。
一度攻略対象全員を把握してからその後考えたいのだ。
だから、今のは転んだのを助けてあげたただの女子生徒ってことで片付けてほしい。

でも、そうはいかないようで…

「女の子がそんな思い荷物持つの大変やろ？それにヒールも折れてしもてるみたいやし……あ、文化祭の衣装で使った靴が確かあるからそれ貸そか。」

『あ、お気遣いなく……』

「ええって。その衣装の倉庫あるの此処から近いし、そんな靴で歩き回ったらまた転んでしまうかもしれへんやろ？心配めう〜」

『……分かりました。ありがとうございます』

「ほな、行こかぁ」

この人折れないだろうなぁ、と判断して渋々ついて行くことに。

それに……現在、好感度１２

何故？いつの間に７も上がった？？

倉庫について、靴を探そうとしたら
「俺が探すからそこで待っとき」
と、ソファに座らされた。

ドレスなどの衣装や、舞台で使うのか瓶や時計、机や今座っているソファなどの道具やらなんやらが沢山置いてある。

倉庫とは言ったものの、外観も見窄らしくない建物で、民家と言われても別におかしいと思わないだろう。

流石、お坊ちゃんお嬢様の通う学園だ。

「靴あったで〜、サイズ合うやろか？」

それは深緑色の靴で、装飾としてリボンが付いている。
ヒールも控えめで、今着ている灰色のドレスにも合う。これなら転ばずに済みそうだ。

『はい、サイズぴったりです。ありがとうございます』

「ええよ〜…あ、今日終わったら返してもらいに行くから名前聞いてもええか？」

『A・ガルシアと言います』

「……ああ、わかった。Aちゃんやな
俺は二年のオスマン。よろしゅうな」

８

あ、好感度下がった。
え、何？名前キモかった？？

「此処から校舎までの道はわかるやろ？ほなまたな」

い、一体何だったんだあの人。

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とりあえず校舎に辿り着くことができた。
自分は１年Ｂ組。
ノアやイザベラはＡ組だったようだ。

で、現在入学式中。
パーティーなどで使われそうな広い部屋に集められた新入生達はざわざわしている。
うるせぇ

「静粛に」

聞き覚えのあるバリトンボイス

前の舞台からマイクを使って話し始めたのは、

『そっか、お兄様生徒会長だから……え、』

５７

んー？お兄様攻略対象なのー？